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BOPIS(ボピス)とは?仕組みやメリット、導入する際のポイントや事例を解説

2023.09.15

BOPIS 解説図
BOPIS(ボピス)とは、ECで購入した商品を店舗で直接受け取れる仕組みのことです。いわゆる店舗受取サービスのことであり、消費者・事業者双方に多くのメリットがあることから注目を集めています。

この記事では、BOPISの仕組みやメリット、導入する際のポイント、事例について解説します。

千趣会では、BOPISで活用可能な発送代行(物流代行)サービス、フルフィルメントサービスを提供しています。物流に関する課題やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

目次
  1. 1. BOPISとは
  2. 2. BOPISを導入するメリット
  3. 3. BOPISを導入する際のポイント
  4. 4. BOPISの導入事例
    1. 4-1. ルミネ
    2. 4-2. ユニクロ
    3. 4-3. ニトリ
    4. 4-4. 自転車専門店A社
    5. 4-5. アウトドアショップB社
  5. 5.BOPISの導入とあわせて知っておきたい選択肢
  6. 6. BOPISの導入を検討中なら千趣会にご相談ください

1. BOPISとは

BOPISと書かれたキーボード

BOPISとは、ECなどオンラインで購入した商品を店舗で直接受け取れる仕組みのことです。「Buy Online Pick-up In Store」の略で、「ボピス」と読みます。

近年、共働き世帯増加や労働寿命の延伸によって働く人が増え、限られた時間ですばやく買い物を済ませたい人が増えています。自宅にいる時間が少なく、宅配便を受け取りにくくなったことで、「自分のタイミングで好きな場所で受け取りたい」と考えている人も増加傾向にあります。

消費者は、BOPISを利用することで店頭で商品を探す手間が省けます。そのほか、オンラインで注文した場合の不安材料・サイズなどを実店舗で確認したり、返品を実店舗で受け付けてもらったりすることが可能です。また、支払いもオンラインのみでなく、実店舗でも行うことが可能となります。一方で、事業者は、BOPISの利便性にメリットを感じる新しい顧客を取り込むことが期待できます。

さらに、物販系分野のBtoCにおけるECの市場規模は、2013年から2021年まで右肩上がりで成長を続けています。このようにECの市場規模が拡大するにつれて、親和性の高いBOPISの需要も増加することが予測されます(参照:令和3年度 電子商取引に関する市場調査p5丨経済産業省)。

出典:物販系分野のBtoC-EC市場規模及びEC化率の経年推移 p.5丨経済産業省

出典:物販系分野のBtoC-EC市場規模及びEC化率の経年推移 p.5丨経済産業省

1-1. Click & Collect(クリック&コレクト)との違い

BOPISと混同されがちなサービスに、Click & Collect(クリック&コレクト)があります。

Click & Collectとは、オンラインで購入した商品を受け取る場所をコンビニや宅配ボックス、実店舗などの選択肢から消費者が選択できるサービスのことです。消費者は複数店舗の在庫を同時に見て選べて、1箇所でまとめて受け取れます。

一方でBOPISは、オンラインで購入した商品を在庫がある実店舗で受け取るサービスです。どちらも商品を自宅以外の場所で受け取れるサービスモデルであることは変わりませんが、BOPISは消費者が商品を受け取る場所を実店舗に限定し、「お取り置き」の感覚で利用されます。

2. BOPISを導入するメリット

黒板にMERITメリットの単語

次に、BOPISを導入するメリットを解説します。消費者と事業者のそれぞれに下表のようなメリットがあります。

消費者 事業者
  • 送料が不要になる
  • 好きなタイミングで商品を受け取れる
  • 店頭で商品を探す時間を短縮できる
  • BOPISを導入していないEC事業者と差別化できる
  • 複数店舗の商品を同時に見てもらえる
  • 店舗で購入者とコミュニケーションを取れる

BOPISを利用すると、消費者が送料を支払わずに済むのがメリットです。さらに、消費者が好きなタイミングで荷物を受け取れる利便性もあります。また、店舗でプロモーションやイベント情報を視覚的に得られるため、これまで興味のなかった商品を目にする機会が増えます。

BOPISを導入した事業者には、BOPISを導入していないEC事業者と差別化できることがメリットです。さらに、店舗の商品を見てもらえたり店員とのコミュニケーションが生まれたりして、消費者の購買意欲を引き起こせる可能性が高くなるでしょう。また、購入者に個別で配送する手間とコストを減らせます。

3. BOPISを導入する際のポイント

POINT

事業者がBOPISを導入する際のポイントを紹介します。

3-1. 業務の負担と店舗の在庫が増加するので対応可能か検討する

BOPISに必要な仕組みとして、ECサイト上での販売、店舗での販売、在庫や注文の管理システム、商品配送などが挙げられます。

まず、ECサイトからの販売が増えるため、商品の在庫を増やさなければなりません。その場合、店舗の在庫を保管するスペースの確保が必要になります。

また、BOPIS導入に伴う業務の量と幅の拡大に、対応できるかの検討も必要です。

注文管理システムについては、拡張性、安定性、機能性、コストなどを考慮して導入を進めていきます。店舗での販売や商品配送についても迅速な対応が求められるため、マニュアルの作成や業務の効率化を図るための仕組みを導入していく必要があります。

同じ社内リソースで新しいサービスに着手する場合には、従来の業務を効率化しなければなりません。在庫を増やすと、荷受け・検品・保管・棚卸しなどのリソースも比例して増加するからです。また、ECを担当する部署だけにとどまらず、組織全体のDX(デジタル・トランスフォーメーション)による効率化や、アウトソーシングが必要になる場合もあります。

以下に、店舗業務や配送業務を効率化させるための施策例を紹介します。

店舗業務の効率化 配送業務の効率化
  • オペレーションマニュアル作成
  • 紙ベースの仕入伝票や帳簿を廃止
  • オンライン発注システム
  • 販売予測システム
  • 自動棚割りシステム
  • RFID(電子タグ)
  • 受注支援システム
  • カスタマーサポート(自動チャットボットやFAQ設置など)
  • WMS(倉庫在庫管理システム)

3-2. 「商品マスター」「棚番・棚段マスター」「在庫データ」が自動更新される仕組みが必要になる

BOPISを導入する際には、在庫管理システムの自動化が必要になります。

具体的には、商品マスター(商品の基本情報)と棚番・棚段マスター(商品の保管場所)の整備と運用などです。実店舗とECの在庫データ(商品の在庫数)を連携し自動更新する仕組みも欠かせません。このとき、EC一元管理システムやWMS(倉庫管理システム)などを導入するのも効果的です。

ただし、注意点としてPOSシステムとEC在庫の連動ができても、万引きや社内不正、破損・汚損などレジを通さない在庫減に関しては自動更新されないことが挙げられます。オンラインで管理する在庫数を実店舗よりあらかじめ少なく設定することや、防犯システムの強化、スタッフの再教育を検討することも大切です。

このような仕組みを導入することで、ECサイトの在庫数に、店舗での在庫情報がリアルタイムに反映されます。BOPISは店頭在庫確認のためのツールとして利用されることもあり、仕組みを事前に構築しておけば、顧客が特定の商品の在庫をオンラインで確認、その後オンラインでは注文せず直接店舗に来たはいいものの、在庫の数がずれていて店頭在庫が実はない、というような顧客を残念な気持ちにさせるケースが少なくなります。

ほかにも、在庫情報が自動更新されることで、在庫数の更新の手間や、問い合わせを受けたときの人的ミスも減らせるでしょう。

このように、システムを導入することで、BOPISの運用が円滑になるだけでなく、在庫管理自体も効率化されることになるのです。

3-3. 倉庫内のロケーションを適切に管理しなければならない

顧客からの注文データを確認してから、商品をスムーズに渡せる環境を構築しなければなりません。例えば、従業員が商品の場所を正確に把握できるような倉庫内のロケーション管理が必要です。

なお、倉庫内の在庫は常に変動するため、ぴったりときれいに棚に収めればよいというわけではなく、入出庫時や棚替え時の作業効率とわかりやすさが重視されます。在庫の量や、保管スペースの広さや構造など、業態や設備によって最適解が異なるため、現場スタッフの意見を聞きながらスペース割りやルールを決めてください。

また、受注後に倉庫から出荷する場合には、商品を店舗に配送するルートの整備も重要です。店舗までの配送スピードが遅ければ、顧客がBOPISを利用するメリットがなくなります。ほかの店頭在庫とBOPISで受注した商品が混ざらないようにするなどの取り組みも大事になるでしょう。

4. BOPISの導入事例

ビジネスケースと画面に表示されたノートパソコン

ここでは、BOPISの導入事例を紹介します。BOPISの導入を検討している方は参考にしてください。

4-1. ルミネ

ルミネでは、自社のネット通販サイト「アイルミネ」で購入した商品を、リアル店舗の「LUMINE」や「NEWoMan」で受け取れるカウンターを用意しています。自宅への配送料を支払わずに済む、生活動線にある館で受け取れる、という理由から、すでに3割ほどの顧客が店舗での受け取りを選択しているとのことです。

ルミネでは、今後も店舗での受け取りの需要は高まっていくと予想しており、各ブランドショップやロッカー受取などの取り組みも予定しています。

4-2. ユニクロ

衣料品を中心に販売するユニクロでは、店頭にある在庫をECサイトで購入し、その商品を当該店舗で受け取れる「ORDER & PICK」というサービスを展開しています。注文してから最短1時間で商品を受け取れるのが特徴です。

また、店舗に在庫がなくても、ECサイトにある在庫を購入して店頭で受け取るようにできるサービスもあります。

4-3. ニトリ

家具やインテリア用品を販売するニトリでも、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取れるサービスが用意されています。高くなりがちな配送料を支払わずに済むことから、お得感を覚えている顧客は少なくないようです。

なお、ニトリには、店舗にある在庫をECサイト経由で注文し、最短当日に店頭で受け取れるサービスもありますが、ユニクロと違ってこちらは店頭で決済する必要があります。

4-4. 自転車専門店A社

全国チェーンを展開している自転車専門店A社では、オプション追加やカスタム、調整などの購入時にコミュニケーションが必要になることが多い商材をBOPISで購入できるようにしています。

ベースとなる自転車をオンライン上で豊富な在庫から選び、細かい部品は店舗で実際に商品を見ながら店員と相談できるという販売モデルが、BOPISの消費者メリットを最大限に活かしています。商材の特性上、オンライン上だけでは購入するまでの意思決定につながりにくい一方で、店頭で販売するだけでは在庫を見せきれないという問題をBOPISがうまく解決しています。

事業者側としては、来店してもらうことでクロスセル(購買単価向上)が見込めて、店舗で接客できることでアフターフォローの再来店を促せます。

自転車専門店の事例は、オンラインで集客してオフラインの顧客に育てて、LTV(顧客生涯価値)向上が期待できるよいビジネスモデルと言えます。

4-5. アウトドアショップB社

アウトドアショップB社では、Instagramやブログで入荷情報をこまめに更新して限定商品などを随時知らせ、BOPISでの購入を促すことで確実な顧客取り込みの導線を構築しています。

全国チェーンではなく1店舗しかないため、大手企業と比べると在庫量は多くないと想定できますが、BOPISでの取り寄せにも対応し、受注後に必要な分だけ仕入れることで在庫リスクを減らしているのでしょう。

店舗数が多くない事業者でもBOPISを導入して、うまく活用している事例と言えます。

5.BOPISの導入とあわせて知っておきたい選択肢

PLAN A PLAN B

BOPISは、ラストワンマイル問題に対する1つの解決策として導入されることがあります。

しかし、実店舗が生活圏外にある場合、BOPISを利用できない顧客も多いでしょう。その場合には、ラストワンマイル問題を解決するために、ほかの方法を検討しなければなりません。

例えば、配達範囲を広げる、配達時間帯の拡大、配達オプションの追加など配送サービスを見直したり、近隣スーパーなどが提供する宅配サービスを利用する、不在時に置き配を許可してもらうなど、商品の受け取り方法を変えたりするなどが挙げられます。

また、BOPISはラストワンマイル問題に対して、「ラストワンマイルを物流業者ではなく消費者の足で運んでもらうサービス」になりえるとも言えます。その消費者の移動距離を少し長くしてもらうことで、事業者から見た商圏を拡大できます。

施策例として、「店舗受け取りを選ぶと割引クーポンを配布する」「店頭でくじ引きを実施していることを宣伝する」などを実施し、付加価値を提供することで、生活圏内からもう一歩足をのばして店頭に来てもらうことも見込めます。

6. BOPISの導入を検討中なら千趣会にご相談ください

会話する男女

BOPISはうまく活用すれば、消費者と事業者のどちらにもメリットが生まれるサービスと言えます。ただし、BOPISを導入する場合には、業務の負担や店舗の在庫が増加するため、それらに対応できる仕組みを導入しなければなりません。

千趣会の物流代行サービスを、BOPISの発送拠点としてご利用いただいるケースもあります。
物流に関する課題やお悩みがございましたら、ぜひお問い合わせください。

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