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ささげ業務とは?各業務のポイントや外注時の注意点など解説

2023.12.27

ささげ業務 図解
ささげ業務とは、撮影・採寸・原稿の頭文字をとった言葉であり、ECサイトにおいて商品情報を制作に伝えるために必要不可欠な業務です。
この記事では、ささげ業務の重要性やポイント、外注・代行を依頼する際の注意点などについて解説します。
目次
  1. 1. ささげ業務とは?
  2. 2.ささげ業務の重要性
  3. 3.ささげ業務を行う際の重要なポイント
  4. 4.ささげ業務の外注・代行について
  5. 5. ECにおけるささげ業務の役割は想像以上に大きい

1. ささげ業務とは?

ささげ業務とは、「撮影」「採寸」「原稿」の頭文字をとった言葉で、主にECサイトにおいて商品情報を伝えるための業務です。

  • 撮影:販売する商品の撮影・写真加工などを行う業務
  • 採寸:商品のサイズ・寸法を正確に採寸・表記する業務
  • 原稿:素材感や質感、商品ストーリーなどの情報を原稿としてまとめる業務

ECでは、実店舗のように商品を手元で確認できません。そのため、商品情報を正確に伝えるささげ業務は非常に重要な業務となります。
質の高いささげ業務には、商品の魅力を上手く顧客に伝える効果や、商品購入時の不安を軽減する効果、返品・クレームを減らす効果などを期待することができます。ECサイトの売上を伸ばしたいのであれば、ささげ業務のクオリティアップを目指して損はありません。
なお、ささげ業務は外注もできるため、外注の特徴(メリット・デメリットなど)を理解することも重要です。

2.ささげ業務の重要性

テーブルに資料を広げ会議する人々

ささげ業務が重要な理由は、主に3点あります。

①商品の魅力を伝えるため ECの顧客は、ごく短い時間で商品の品定めを行う。そのため、一瞬で商品の魅力を伝えられる写真は重要になる
②顧客の安心感を高めるため ECでは実店舗のように商品を手に取ったり、試着して使用感を確かめたりすることができない。そのため顧客は「商品の服が自分と合うのかわからない」といった不安をしばしば感じる。こうした顧客が安心して買い物を行うためには、正確なサイズ・採寸などの情報が重要になる
③返品・クレームを減らすため 現物を確認できないECでは、商品購入後に「イメージと違った」と感じる顧客も少なくない。これにより、商品の返品・クレームなどがしばしば発生する。そのため商品情報を正しく伝えるささげ業務は、返品・クレームを減らすことにもつながる

3.ささげ業務を行う際の重要なポイント

ライブショッピング

ささげ業務を行う際は、それぞれの業務における重要なポイントを抑える必要があります。

3-1.撮影業務

撮影業務(写真加工を含む)の重要なポイントは4点あります。

  • 商品のイメージがつきやすい写真を制作する
  • 動画撮影を検討する
  • スマホからの見栄えを意識する
  • 商品イメージを正確に伝える写真加工を心掛ける

3-1‐1.商品のイメージがつきやすい写真を制作する

ささげ業務のなかでも特に重要なのが、商品の撮影です。光の当たり方やアングル、背景色、商品の大きさなどを考慮したうえで、魅力的に見える写真を撮影します。例えば、ジュエリーならば輝きを引き立てるために背景や照明を工夫し、食品であれば色鮮やかさや新鮮さを伝えるように意識して撮影していきます。
ポイントとしては、写真のバリエーションを意識することが挙げられます。一つの写真に対し、2~10枚ほどの写真のバリエーションを用意すると、商品を多角的な視点で紹介できます。
また、アパレル商品の場合は、モデルに着用させたうえで着用させるテクニックもあります。これにより、顧客としてはコーディネートに関する情報まで得られ、EC事業者としてはコーディネートに必要な派生商品の販売機会を得られます。
なお、撮影業務では、商品の現物と写真のギャップが大きくなりすぎないように注意する必要があります。特にインテリアにおいて「商品が思ったよりも小さかった」という口コミが目立ちます。こうしたイメージのギャップが大きくなると、クレームや返品などが多発する恐れがあります。
集客のためのSNS運用を行っているEC事業者の場合は、SNS用の写真撮影も同時に行うなどして、業務の効率化を図ることも重要です。撮影にかかる業務負担については、できるだけ軽減するように努めましょう。

3-1‐2.動画撮影を検討する

商品の使い方や活用シーンを伝える際に、写真や文章よりも動画の方が適している場合もあります。例えば近年では、家具・インテリア関連の商品ページにおいて、組み立て方法を簡単に解説しつつ、完成後の商品イメージを紹介する動画が増えてきました。ほかにも、ドリンク系の商品など、使用する際の身体の動きによって購買意欲がかき立てられる商品であれば、動画を制作するのがおすすめです。

なお、総務省によると、2022年度のYouTubeの利用率は87.1%(出典:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 p.69|総務省)。動画視聴によって情報を得ている人も多くなってきているため、今後はさらに商品動画を提供する事業者が増えると予測されます。

3-1‐3.スマホからの見え方を意識する

経済産業省によると、2021年のスマートフォン利用率は88.6%。2010年以降、スマートフォンを利用する人は顕著な形で増加しています。

出典:令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書 p.27|経済産業省

出典:令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書 p.27|経済産業省

これに伴い、スマートフォンを使ってECサイトにアクセスし、買い物する人の数も増えています。そのため、ささげ業務においても、スマートフォンでアクセスした場合のサイトの見た目を意識することが重要になります。

具体的には、PCからアクセスした場合と、スマートフォンからアクセスした場合で、それぞれ表示される写真・文字などの見栄えを確認し、必要に応じて調整していきます。

なお、ECサイトにアクセスした顧客の端末は、GA4(Google Analytics4)などのツールによって調べることが可能です。

3-1‐4.商品イメージを正確に伝える写真加工を心掛ける

ささげ業務における写真加工は、商品イメージを正確に伝えるうえで重要なプロセスです。このプロセスでは、白抜きやサムネイル画像の作成といった加工を行います。
特に重要な写真加工としては、「色合わせ」が挙げられます。色合わせとは、写真に映る商品の色合いと、実際の商品の色合いを合わせる加工のことです。色合わせを行い、アパレル商品などの色味を正確に伝えることで、顧客はイメージ通りの買い物をすることが可能になります。
こうした商品イメージを正確に伝える写真加工は、購入者の満足度向上や、クレーム防止にもつながります。

3-2.採寸業務

商品の採寸もまた、ささげ業務の重要なタスクの一つです。
アパレル商品を取り扱うECサイトでは、ブランドやメーカー、商品によってサイズ表記が異なることもしばしばあります。例えば、A社ではLサイズとされる大きさが、B社ではMサイズとされ、C社ではLLサイズとされる場合もあります。また、海外製のアパレル商品の場合、日本製の商品と基本的なサイズの基準が異なることも少なくありません。
こうしたサイズ表記の問題を解消するため、正確な数値を測る採寸業務が必要になるわけです。
なお、アパレル商品の販売だけでなく、アクセサリーや小物類を販売する際も採寸は必要です。バックやリング、ネックレスなどの商品においては、商品の大きさやパーツのサイズが重要な情報となります。
誤ったサイズ感が伝わってしまうと、クレームにつながってしまいます。商品のサイズ情報を正確に伝えるためにも、採寸業務は非常に重要です。

3-3.原稿作成業務

写真では伝えきれない情報については、原稿によって顧客に伝えます。

なお、原稿作成業務においては、2つの重要なポイントを踏まえる必要があります。

  • 商品のストーリーを伝える
  • SEO対策を行う

3-3‐1.商品のストーリーを伝える

写真で伝えられない商品情報のうち、最も重要な要素の一つは「商品のストーリー」です。商品のストーリーとは、例えば、開発者の思いや原材料の生産にまつわる物語、製法のこだわりなどが挙げられます。
こうした商品のストーリーを伝えることにより、顧客は商品への理解を深めることができ、また販売元の企業に対するロイヤリティを高めることができます。これにより、顧客の購買意欲が高まれば、結果として商品の売上を向上させることができるはずです。

3-3‐2.SEO対策を行う

ささげ業務のなかでも重要な点の一つが、SEO対策の実施です。SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、Googleなどの検索エンジンからのアクセスを増やすための施策を指します。
SEOにはさまざまなセオリーがありますが、取り入れやすいものとしては、適切なキーワードを原稿に含める手法が挙げられます。この手法では、以下のようなキーワードを意識的に取り入れます。

  • 商品名
  • メーカー名
  • ブランド名
  • 品番
  • 製造年月日(「〇〇年製」など)
  • 原産国

これにより、顧客が上記のキーワードをGoogleで検索した際に、検索画面上で自社サイトが表示されやすくなります。
なお、Googleは自動的にサイトやページの評価を行っているので、無理やり多くのキーワードを含めないように注意する必要があります。キーワードを含めるために不自然な商品解説を行った結果、Googleから「顧客にとって役に立っていない」と評価されてしまえば、むしろ検索画面で表示されにくくなってしまいます。
そのためSEO対策を行う際は、「顧客にとって役立つ原稿になること」を意識したうえで、細かな手法を取り入れると良いでしょう。

4.ささげ業務の外注・代行について

商談するビジネスマン

ささげ業務は、自社で行わない方がいい場合もあります。

具体的には、以下のような状況で困っているのであれば、ささげ業務の外注・代行を検討すると良いでしょう。

  • ささげ業務に時間がかかっており、商品のリリースが遅れたり、他の業務を圧迫してしまっている
  • 商品のリリースを急ぐあまり、ささげ業務がおざなりになっている
  • ささげ業務に関する専門的なスキル/経験が足りていない

4-1.外注・代行を依頼するメリット・デメリット

ただ、ささげ業務の外注・代行にもメリット・デメリットがあるので、これを踏まえる必要があります。

外注・代行を依頼するメリット ・ささげ業務にかかっていた手間が解消され、他の業務に注力できるようになる ・プロのライティング技術/撮影技術により、さらに魅力的な商品紹介を行えるようになる
外注・代行を依頼するデメリット ・依頼にかかる費用が発生する ・依頼先の企業の仕事の質が低い場合、撮影のやり直しが必要になるなど、余分な工数がかかる恐れがある

4-2.外注・代行を依頼する業者の選び方

上記のデメリットにもあるとおり、外注・代行を依頼する際は、業者によって仕事の質に差があるため注意が必要です。

具体的には、以下の点を確認して依頼するようにしましょう。

①実績と得意分野 業者の過去の業務実績や口コミを確認する。業務実績を確かめる際は、特定の成果物だけではなく、事業年数や取扱い商品の種類、これまでのクライアントの数をチェックするなど、多角的な視点で評価を行うことが重要になる。
②サービスの範囲 業者によってサービスの範囲が異なることがある。例えば、データの加工や整理まで行えるサービスや、検品・登録といった商品管理まで行えるサービス、倉庫などで商品保管まで行えるサービスもあるので、どこまで対応できるのか確認する。特に、修正が必要になった際の対応回数については、成果物の質に直結するため、明確に確認するのがおすすめ。
③費用 依頼する際の費用を確認する。複数のプランを提供しており、それぞれ費用が異なる場合は、サービス範囲についても合わせて確認する。

なお、依頼を行う際は、必ず複数の業者で見積もりをとり、上記の項目をそれぞれ確認したうえで、依頼先を判断するようにしましょう。

5. ECにおけるささげ業務の役割は想像以上に大きい

道路でスマホを見るビジネスマン

ECサイトではリアル店舗のような接客がない分、商品の写真や商品情報、そして紹介文が売上向上の重要な役割を担います。その意味で、ささげ業務は、当然ながらリソースをしっかり使って取り組むべき重要な業務です。

自社に専門的な知識・スキルが不足していたり、丁寧なささげ業務を行うための人手が足りなかったりする場合は、外注・代行を検討すると良いでしょう。

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