
顧客の質問に的確に回答することは、顧客満足度の向上に直結します。その意味で、カスタマーサポートの質は、事業の維持・拡大を左右する大きな要因のひとつと言えるでしょう。
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この記事では、カスタマーサポートの業務や役割を整理したうえで、質を高めるポイントを紹介しています。
- 目次
1. カスタマーサポートとは

カスタマーサポートとは、顧客からの問い合わせや要望に応じて、商品やサービスに関する問題を解決する組織を言います。顧客が抱える悩みや不満を解消し、より良い顧客体験を提供するのが主な役割です。対応ツールには電話のほか、メールやチャットなどが用いられます。
千趣会では、貴社の受注受付やカスタマーサポートを代行するコールセンターサービスを提供しています。自社通販「ベルメゾン」の顔として、日々顧客と向き合い、磨き上げた応対品質を貴社の窓口として提案いたします。
カスタマーサポートの課題やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
1-1. カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い
カスタマーサポートは、カスタマーサクセスと混同されることがよくあります。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスは、どちらも顧客との接点を持ち、顧客満足度を高めることを目的としていますが、そのアプローチや役割が異なります。
カスタマーサポートは、顧客から問い合わせやクレームがあったときに、迅速かつ的確な対応を行うことを主な役割としています。顧客が抱えている問題をどう解決するか、顧客のサービスや製品に対する不満をどう解消するかに注力しています。
一方、カスタマーサクセスは、顧客の成功、すなわち顧客がサービスや製品を最大限に活用し、望ましい結果を達成することを支援するのが主な役割です。具体的には、顧客からアプローチがある前に、事業者側から定期的なフォローアップやコンサルティングを行い、顧客のニーズや課題を把握して、最適なソリューションを提供します。
カスタマーサポートは問題解決に注力するのに対して、カスタマーサクセスは顧客の成功に焦点を合わせた支援を提供するのが、これら2つの主な違いです。
2. カスタマーサポートの業務内容

カスタマーサポートの業務内容には、以下のようなものがあります。
- 商品やサービスに関する問題の解決や説明の提供
- 注文や配送に関する問題の解決や追跡
- 支払いに関する問題の解決や請求書の発行
- クレームや苦情の受付と対応
- キャンペーンや特典の案内や申し込み受付
- 顧客情報や購買履歴の管理
- 商品やサービスの改善に必要なフィードバックの収集
以上のような業務内容を通じて、顧客満足度を向上させ、リピーターを獲得したり、口コミでの広がりを促したりすることがカスタマーサポートの目的となります。
3. カスタマーサポートに必要なスキル

次に、カスタマーサポートに必要なスキルを、求められる役割を交えながらご紹介します。
3-1. コミュニケーション能力
カスタマーサポートは、顧客と円滑にコミュニケーションをとることが求められます。
ここで言うコミュニケーション能力とは、顧客の声をしっかりと受け止め、それをもとに顧客の心情を推察し、今その顧客にはどのような言葉をどのように伝えるのが最適かを考え、実際に遂行できるスキルです。
こうしたコミュニケーション能力は、例えば、以下のようなシチュエーションで特に重要になります。
- クレーム対応をするとき
顧客から商品に不具合があるとクレームがあった場合、顧客の状況や問題点を丁寧に聞き取り、回答や解決策を顧客に寄り添いながら提案する必要があるため
- 問い合わせに回答するとき
商品やサービスに関する問い合わせに対して、顧客にわかりやすく説明したり、興味を引くようなアプローチをしたりすることがポイントとなるため
- 感謝の気持ちを伝えるとき
顧客からのクレームや問い合わせに対して、感謝の気持ちを丁寧に伝えたり、疑問や要望に対して真摯に向き合ったりすると、顧客からの信頼を勝ち取ることができるため
また、最近は、顧客とメールでやり取りするケースが主流になっています。メールの場合、通り一辺倒な内容だと顧客に冷たい印象を与え、心象を悪くするおそれがあるため、「相手の文章を引用する」など、顧客の心情を汲み取っていることを明確に伝えるコミュニケーションスキルが一層求められています。
3-2. 商品やサービスに関する専門知識
カスタマーサポートは、自社が提供している商品やサービスに対する深い知識が求められます。
例えば、スマートフォンの故障に関する問い合わせに適切に対応するためには、よくある故障の原因と、それが起きたときの各対処法について詳しくなければいけません。
他にも、顧客から「この商品とあの商品とで迷っているけど、どちらが自分に合っているか」という問い合わせがあった場合、それに的確に応えるためには、各商品の特徴や利点をあらかじめ把握しておく必要があります。
このように、商品やサービスについての専門知識は、顧客にスムーズにアドバイスや提案をするためにも不可欠なスキルです。
3-3. 問題解決能力
カスタマーサポートは、迅速かつ正確に問題を把握し、適切な解決策を提供することが求められます。
例えば、顧客から商品が届かないという問い合わせがあった場合、配送業者や倉庫の担当者に問い合わせて、届いていない原因をすぐに特定しなければいけません。原因を追求したら、顧客にはこのまま配送業者が到着するまで待ってもらったほうがよいのか、あらためて同じ商品を別の配送手段で送る手配をしたほうがよいのか、判断する必要もあります。
そのため、カスタマーサポートには、何か問題が発生したときに、顧客に対して何をするのが正解なのか、そのためには何から順にしなければならないのか、その際に要する時間はどのくらいなのか、などを計画して実行できるスキル(=問題解決能力)が不可欠となります。
3-4. 責任感や協調性
カスタマーサポートは、複数の人が所属し、担当するのが一般的です。その担当者同士がコミュニケーションを密に取り合い、協力して業務を遂行することも、カスタマーサポートには求められています。チーム内で製品やサービス、顧客などの情報をあらかじめ共有しておくと、顧客からの問い合わせに対して、より正確かつ迅速に対応できるからです。
例えば、自分が対応した顧客に関する情報として「この人はこういう要望を持っている人」「過去にこういうものを買った人」などをチーム内で共有しておけば、他のチームメンバーが当該顧客から再度問い合わせを受けたとしてもスムーズに対応できます。
こうしたチームワークを形成するためには、各メンバー自身に責任感や協調性といったスキルが必要です。これらのスキルがあれば、チームメンバー同士でフィードバックをし合うこともできるようになります。
4. カスタマーサポートの質を高めるためのポイント

カスタマーサポートの質を高めるためには、次のようなポイントをおさえるとよいでしょう。
- 顧客情報を共有する
- テンプレートやマニュアルを用意する
- タイムリーな返信を心がける
- フィードバックを取り入れる
順に詳しく解説します。
4-1. 顧客情報を共有する
顧客情報の共有は、カスタマーサポートのなかで重要なポイントの一つです。
顧客管理システムを利用して購入履歴や購入したもの、問い合わせ履歴やその内容、過去の対応履歴やその内容などを事前に共有しておくと、顧客に対してより効果的な対応ができます。
ただし、顧客情報の共有には、個人情報保護法や企業内の情報管理ルールに沿った適切な取り扱いが求められます。情報漏洩などのリスクを避けるために、共有する情報の範囲や共有方法を明確に定めておくことが重要です。
4-2. マニュアルを用意する
頻繁に発生する問い合わせにスムーズに応えられるようなマニュアルを用意するのもよいでしょう。新しいスタッフが加わったり既存のスタッフが辞めてしまったりしても、顧客対応の質をある程度維持できます。
ただし、マニュアルを用意しても、スタッフのスキルに差が生じる可能性はあります。対応に慣れていないスタッフのために、個別に研修などを行うことも重要です。
また、マニュアルがあると対応の仕方が画一的になりやすく、顧客のなかには、それをよく思わない人もいます。そのため、スタッフに対して、マニュアルがあるとはいえ、一人ひとりの顧客に寄り添った対応をするように、と定期的に呼びかける必要もあります。
4-3. タイムリーな返信を心がける
顧客からの問い合わせに対して迅速に回答すると、顧客に安心感を与えることができます。二次クレームの予防としても有効です。
ただ、スタッフの人員が少なく、すぐに返信することが難しい場合もあるかもしれません。その場合は、返信が遅れる理由や現在の状況、返信の見込みを伝えるだけでも、顧客は待たされることへのストレスを感じにくくなります。
それも難しい場合は、自動返信設定をしたり、すぐに対応すべきかの優先順位を決めたりするとよいでしょう。
4-4. フィードバックを取り入れる
カスタマーサポートを行ううえで、フィードバックを取り入れることは非常に重要です。フィードバックを収集すると、顧客からの要望や不満を的確に知ることができます。それをもとに改善すれば、顧客満足度の向上につなげられます。
顧客からのフィードバックを収集するときは、アンケートフォームや専用のメールアドレス、チャット機能を使う方法などがあります。
なお、改善をする際は、内容にもよりますが、顧客に改善したことを伝えるようにしましょう。できるだけ伝える姿勢を見せておくと、「言っても何も変えようとしてくれていない」という印象を持たれにくくなります。
5. カスタマーサポートでチャットボットは有効?

カスタマーサポートにおける業務の負担を軽減してくれるツールとして、チャットボットが注目されています。
ただ、チャットボットは利便性の高い機能を備えている反面、注意点もあります。導入する際は、それらを把握したうえで検討することをおすすめします。
5-1. チャットボットとは
チャットボットとは、人工知能技術を利用し、自動的にテキストチャットで返答ができるように設計されたツールです。ユーザーが選択した質問や要望に対し、あらかじめ用意された回答を返すだけでなく、ユーザーが手入力した文章に対しても適切な回答を生成します。
5-2. チャットボットを利用するメリット
チャットボットは、企業のカスタマーサポートや問い合わせ窓口などで活用されています。次のようなメリットがあるからです。
- 24時間いつでも稼働するため、顧客からの問い合わせに迅速に対応できる
- 同じ質問に対して一貫性のある回答を提供できる
- 多数の顧客と同時にやりとりができるため、結果として人件費の削減につながる
- 顧客とのやり取りを自動的に記録できるため、改善の資産を得られる
なお、最近では、自然言語処理技術の進化により、より高度な対話を実現できるようになってきています。
5-3. チャットボットを利用するときの注意点
一方で、チャットボットを利用するときには、次のような点に注意する必要があります。
5-3-1. 精度に限界がある
チャットボットはプログラムによって動作するため、顧客の不満や怒りを汲み取れない場合があります。他にも、会話の流れが予想外の方向に進んだり、間違った情報を元に回答を返したりすることもあります。
5-3-2. 対応できる範囲が限られている
チャットボットは、あらかじめ設定された質問や回答のパターンに基づいて対応するため、対応できる範囲が限られます。例えば、新しい用語やトレンドに対応できないときがしばしば起こります。
6. 高品質なカスタマーサポートを提供したいなら千趣会にご相談ください

カスタマーサポートは、顧客満足度に直結する重要な窓口です。
最近は、チャットボットを利用するケースが増えてきましたが、チャットボットにもさまざまな注意点があります。すべてをチャットボットに任せることは難しく、最終的に人が対応しなければならないケースは少なくありません。人手が足りていなく十分な対応ができていない、などの悩みを抱えていたら、カスタマーサポートを外部委託するのもひとつです。
千趣会でもコールセンターサービスを提供しています。
お客様との接点を担当するコールセンターは企業の顔です。
千趣会ではお客様ひとりひとりに対する受け答えを洗練させることにより信頼をいただいてまいりました。その経験を活かし、貴社のお客様との接点も大切にし、お客様満足度向上に貢献します。
課題やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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