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3PLとは?種類や倉庫業との違い、導入する際の注意点、事例を紹介

2023.08.10

3PL解説図
3PL(スリーピーエル)とは、荷主や運送業者でもない第三者企業が物流業務を包括的に代行する事業のことです。この記事では、3PLの概要や種類、倉庫業との違い、3PLを導入する際の注意や事例について解説します。
千趣会では、物流代行サービス、フルフィルメントサービスを提供しています。ベルメゾンなどの自社通販で培ったノウハウをもとに、貴社に最適なご提案をいたします。
物流に関する課題やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
目次
  1. 1. 3PLとは
  2. 2. 3PLを導入するメリット・デメリット
  3. 3. 3PL業者を導入する際の注意点
  4. 4. 3PLを導入した事例
  5. 5. 3PLの導入を検討中なら千趣会にご相談ください

1. 3PLとは

3pl

3PL(スリーピーエル)とは、サードパーティロジスティクス(Third Party Logistics)の略で、荷主や運輸企業でもない第三者企業が物流業務を包括的に代行する事業のことです。

サプライチェーンにおいて、メーカーはファーストパーティー、小売業者はセカンドパーティー、2つの事業者を結ぶ物流業者はサードパーティーと呼ばれています。このサードパーティーが、輸送や保管だけでなく、商品の管理や受発注、返品処理、カスタマーサポートなど物流に関するあらゆる業務を代行するサービスが3PLです。

商品の製造から物流までの工程をすべて自社で行うと、コストとスタッフの負担が大きくなります。3PLを導入することで、小売業者はスタッフの確保や企業の物流拠点の拡大などに多大な負担をかけることなく、自社の経営資源や人員をコア業務に集中させられます。

また、3PLは、物流効率化により輸送距離の短縮や荷役業者の移動時間の短縮などを目指すため、交通渋滞の解消効果も期待できます。地方経済や交通秩序の改善など社会的活性化に役立つという側面からも、重要な役割を果たしています。
3PL市場は、国土交通省が定めた3PLガイドラインに従って、3PLサービスを提供する個人から大企業まで幅広い企業が参入することで拡大しています。3PLが広まることで、3PL事業者はより高い品質を提供するためにスキルアップを図ることが可能になり、それにより顧客サービスの向上も期待できるようになります(参考:物流:3PL事業の総合支援丨国土交通省)。

出典:物流:3PL事業の総合支援丨国土交通省
出典:物流:3PL事業の総合支援丨国土交通省

1-1. 3PLの種類

3PLは、物流資産を持たない「ノンアセット型」と全体的な物流プロセスを管理する「アセット型」に大きく分類されます。

  • ノンアセット型
    他企業が持つ物流資産を利用し、物流全体を管理するタイプ。ノンアセット型の3PL会社は、そのサービスの特徴上、企業の主要なプロセスの管理が可能であり、柔軟な物流ソリューションを提供できる

  • アセット型
    倉庫や物流車両などの資産を持ち、物流全体の効率化を目的として業務を行うタイプ。自社の物流資産を使って物流全体の効率化を図る一方、特定のサービスに特化したソリューションの提供には向いていない

1-2. 倉庫業との違い

3PLは、物流サービスを提供する事業であり、商品の仕入れや在庫管理、販売受注の記録、商品の包装、配達などを包括的に請け負うサービスです。一方で、倉庫業とは、あらかじめ事前に決められた場所に倉庫を構築し、商品の受け入れ、保管、在庫管理、配送までを行う業務のことです。

3PLは倉庫業と比較して、サービスの範囲が広くなっている点が大きな特徴です。3PLは物流全般を一括して提供し、倉庫業者と比べて流通コストを削減しやすくなります。また、複数のサプライヤーからの販売を受け取ることで、大量販売や特定の種類を販売できます。

2. 3PLを導入するメリット・デメリット

メリデメ

次に、3PLを導入するメリット・デメリットについて紹介します。

メリット デメリット
  • コア事業に集中できる
  • 物流コストを最適化できる
  • 顧客サービスの向上
  • 委託コストが増加する
  • 自社の物流に係るノウハウが蓄積しない
  • 緊急時の迅速な対応が懸念される

2-1.メリット

3PLの導入により、物流サービスを包括的に任せられるため、自社で注力したいコア業務に取り組める余力が生まれることがメリットです。

さらに、3PLによってITシステムを導入することで、在庫管理や物流サービスの効率化が可能となります。例えば、オンラインで注文情報を自動で受け取り、在庫管理や配送先を指定するシステムを組むことも目指せます。それにより、作業効率の向上や物流コストの最適化も期待できます。

また、物流サービスが改善されれば、商品がスムーズに顧客に届くようになります顧客サービスの向上も見込めることが3PLを導入する最大のメリットです。

2-2.デメリット

3PLを導入すると業者に依頼するコストが必要です。費用対効果をよく試算してからでないと、導入後に思わぬ費用が生まれる可能性もあります。

また、3PLは物流サービスを包括的に代行するため、業務における自社のノウハウが蓄積されないこともデメリットです。すべての業務を代行してもらうのではなく、一部は自社で担当するなどの検討も欠かせません。

さらに、物流サービスを代行することで、緊急時に対応できるかどうかも懸念事項です。配送トラブルが発生した場合の業務フローを事前に取り決めておく、などの対応が必要と言えます。

3. 3PL業者を導入する際の注意点

注意点

ここでは、3PLを導入するときの注意点を解説します。

3-1. 自社事業を細分化して委託する業務とそうでない業務を明確にする

3PLと契約する場合、自社の物流業務を細分化し、効率的に委託することが必要です。

そのためには、自社の物流業務を分析して、どの部分を委託するかを決定しなければなりません。具体的には、自社事業として行うべき業務や、企業が得意とする分野に特化した業務は自社で行うことが適切です。

一方で、物流に係る専門的な知識や技術が必要な業務や、一時的な需要増に対応するための臨時業務は3PL事業者に委託することで、効率的かつスムーズな物流プロセスを実現できます。

以下に、自社で行うべき業務と3PLに委託すべき業務の例を示します。

自社で行うべき業務 3PLに委託すべき業務
  • 製品企画や開発
  • 製造業務
  • 営業・販売業務
  • 輸送業務
  • 在庫管理業務
  • 出荷前検査業務

3-2. 3PL業者と目的と目標値をすり合わせる

3PL業者に物流業務を任せる際には、企業の目的や目標値をしっかりと伝えることが重要です。

例えば、企業が顧客満足度を向上させることを目標にしている場合、3PL業者は配送時間の短縮や配達日時の調整など、顧客のニーズに合わせたサービスを提供することが求められます。また、コスト削減が企業の目的である場合には、3PL業者から効率的な輸送ルートの選定や在庫管理の最適化など、コスト削減につながる提案を受ける必要があります。

このように、3PL業者と企業が目的や目標値をすり合わせることで、より効率的かつ効果的な物流戦略を策定できます。企業は3PL業者に期待する目的や目標値を明確にし、3PL業者はそれに合わせた最適な物流サービスを提供することで、双方の利益につながる協力関係を築けるでしょう。

3-3. コストと効果を見定める

自社で物流業務を進めていく場合には、物流に関わる人件費や車両費用、倉庫の家賃や管理費用、荷物の保管費用など、さまざまなコストが発生します。これに対し、3PL業者を導入することで、これらのコストを削減できる可能性があります。

さらに、3PL業者は物流に特化した知識を持っており、効率的な物流ネットワークや倉庫のレイアウトなど、さまざまな改善案が出てくるでしょう。これにより、物流業務の効率化や品質の向上が期待できます。

ただし、3PL業者に業務を任せる範囲が広がるほど、自社の業務プロセスが改善されることが見込めますが、その分、委託費用が高額になります。そのため、3PL業者を選定する際には、コストと効果の見定めが重要です。

3-4. なるべく自社取扱品目・業界に明るい3PL業者を選定する

3PL業者は物流に係る業務について、間違いなく専門知識がありますが、委託企業の取扱品目や業界ルールについて必ずしも精通しているとは限りません。

品目によっては、保管や流通に注意が必要である、取り扱いに複数の法律が関連するなど複雑なものがあり、業界の常識が他業界での非常識であるということは往々にしてありえることです。

そのため、依頼先である3PL業者が、同業他社で同品目の取り扱い実績があるかを確認してください。自社の取扱品目や業界に明るい3PL業者を選べば、双方の認識相違といった事故なども起こりにくくなります。

4. 3PLを導入した事例

倉庫と段ボール

千趣会では、3PL業者として、物流に関わるあらゆる業務をトータルで代行しています。ここでは、千趣会が支援した事例を2つご紹介します。3PL業者に業務代行を依頼したときのイメージを掴む参考としていただけたら幸いです。

4-1. 大手小売事業者の事例

千趣会が、ある大手の小売事業者を支援した事例です。

こちらの事業者では、業務のひとつとして、店舗で注文を受けるギフトサービスを展開しています。業務内容が注文受付から顧客管理、配送までと多岐にわたっていることから、3PL事業者である千趣会に依頼されました。

ギフトサービスのなかで一番多いトラブルが配送関連のもの(商品が希望していた時期に届かない)でしたが、千趣会に業務委託したことで大幅に減りました。また、千趣会が取引しているメーカーとのつながりができたことで取り扱うギフトの幅が広がり、顧客満足度が向上しました。

3PL業者への依頼は、物流に関する業務負担を軽減できるだけではありません。3PL事業者が持っているノウハウを共有し、事業のスピーディーな拡大にもつながるのです。

4-2. 化粧品の卸売業者の事例

もうひとつは、主に化粧品の卸売を展開している事業者の事例です。

こちらの事業者でも、ギフトサービスを展開し、上述した小売事業者と同様の課題を持っていました。そこで千趣会に業務を委託したところ、千趣会が築き上げた物流インフラを利用して商品をより確実に届けられるようになるだけでなく、システム開発において確かな検証テストを実施できるようにもなりました。結果として、この事業者では、EC事業の売り上げを着実に伸ばし続けています。

EC事業では、顧客から注文をもらうだけでなく、その商品を顧客にきちんと届けて初めて売り上げが立つため、物流インフラの構築と整備が欠かせません。3PL業者に業務を委託すれば、コストをおさえながらそれを迅速に実現できます。

5. 3PLの導入を検討中なら千趣会にご相談ください

男女3人の営業マン

3PLを導入すると、第三者企業に物流業務を包括的に委託できます。うまく活用すれば、自社のコア事業に注力できたり、物量コストを最適化できたりするなどのメリットが生じるでしょう。ただし、委託コストの増加や、緊急時の対応などの懸念点を考慮しなければなりません。

3PLの導入を検討している場合は、フルフィルメントサービスを提供している実績豊富な千趣会をぜひご検討ください。

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