千趣会の法人向けサービス

  • TOP
  • B2Bタイムライン
  • メタバースEC(メタバースコマース)とは?メリットや活用方法、成功事例を一挙公開

B2Bタイムライン

メタバースEC(メタバースコマース)とは?メリットや活用方法、成功事例を一挙公開

2023.10.30

メタバースECと従来ECの違い 図解
近年、リアルとバーチャルが混在する新たなコンセプト「メタバース」が世界中で注目を集めています。その中で、特に脚光を浴びているのが、EC(電子商取引)とメタバースを融合した「メタバースEC」です。
メタバースECは、新たなショッピング体験を提供し、ユーザーとの深いコミュニケーションを可能にする一方で、ビジネスパーソンやマーケティング担当者にとってはまだ見ぬ新しいマーケティングチャネルとしての可能性を秘めています。

本記事では、そのメタバースECの概要からメリット、具体的な活用方法、さらには成功事例まで詳しく解説します。また、メタバースECを最大限に活用し、成功するためのポイントについても触れていきます。

千趣会には、60年以上通販ビジネスを実践してきたなかで培ってきたさまざまなノウハウがあります。通販コンサルティングサービスは、ベルメゾンなどの自社通販で培ったノウハウをもとに、通販・ECビジネスを成功へ導く最適なサポートをご提供いたします。 ぜひお気軽にお問い合わせください。

目次
  1. 1. メタバースEC(メタバースコマース)とは何か
  2. 2. メタバースECのメリット
  3. 3. メタバースECの活用方法
  4. 4. メタバースECの成功事例
  5. 5. メタバースECで成功するためのポイント
  6. 6. EC運営にお悩みでしたら千趣会にご相談ください

1. メタバースEC(メタバースコマース)とは何か

店舗とネットワーク

1-1.メタバースECの定義

メタバースEC(メタバースEコマース)とは、一言でいえば、バーチャルな世界内での電子商取引を指します。具体的には、3Dグラフィックスを用いた仮想環境(メタバース)内での商品やサービスの展示、販売、購入体験を可能にする新形態のECです。

従来のECとは異なり、ユーザーは自身のアバターを操作し、仮想の店舗を訪れ、商品を直接"手に取る"ことが可能です。また、仮想空間特有の体験、例えば仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を活用した商品の試着体験なども可能となっています。

このような新しい形のECは、より深いユーザー体験を提供することで、消費者とブランドとの新たな関係性を築く可能性を秘めています。

1-2.メタバースと従来のECとの違い

従来のECは、2Dのデジタルプラットフォームで販売する手法です。これに対し、メタバースECでは、ユーザーが3Dのバーチャル空間で商品を販売します。

ほかにも、企業とユーザーのコミュニケーションの特徴や、ユーザーの商品の見つけ方にも違いがあります。

以下に、メタバースECと従来のECの主な違いを表形式でまとめます。

メタバースEC 従来のEC
次元 3D 2D
コミュニケーションの特徴 双方向・会話的(企業⇄ユーザー:ユーザーが対話しながらショッピングを楽しめる) 一方向・受動的(企業→ユーザー:企業が一方的にユーザーに発信する)
商品の見つけ方 実店舗のようなウィンドウショッピング感があり、商品との偶然の出会いを楽しめる 基本的にはハンバーガーメニュー・グ ローバルメニューや検索窓からの検索。見たい商品に最短でアクセスしやすい

このように、メタバースECは従来のECと比較して、より強い没入感と高いエンゲージメントを提供できる点が特徴となっています。

2. メタバースECのメリット

メリット

2-1. ユーザー体験の向上

メタバースECは、従来のECと比較して顕著な利点として「ユーザー体験の向上」が挙げられます。まず、物理的な店舗に足を運ばなくても、バーチャル空間で商品を試着したり、購入前に詳しく調査したりすることが可能です。

また、バーチャル空間は24時間365日利用可能で、地域や時間帯の制約を受けません。ユーザーは自分の都合に合わせてショッピングを楽しむことができます。これらの要素により、メタバースECはユーザー体験の改善に大いに寄与しています。

2-2.新たなマーケティングチャネル

メタバースECは、新たなマーケティングチャネルとして注目されています。従来のECでは、ユーザーは商品の画像や説明を見て購入を決めますが、メタバースECでは、バーチャル空間で商品を「体験」しながら購入を決定することが可能です。

このような体験型の購入過程は、ユーザーの購入意欲を高め、ブランドや商品に対する理解を深めるという効果があります。また、ユーザーは自分のアバターを通じて商品を試着したり、実際に使用してみたりできるため、その商品が自分の生活にどのようにフィットするかを具体的にイメージすることが可能です。

さらに、メタバース上で商品を展示することで、ブランドのストーリーテリングやブランドイメージの構築にもつながります。バーチャル空間ならではの演出により、商品の特性やブランドの世界観を引き立てることが可能です。

これらの要素は、メタバースECを非常に魅力的なマーケティングチャネルとする要素です。

2-3.ユーザーとの深いコミュニケーション

メタバースECの最大の特徴の一つは、ユーザーとの深いコミュニケーションが可能であることです。バーチャルの世界では、ユーザーと商品、またはブランドとのインタラクティブな交流が従来EC以上に深化します。例えば、バーチャルショップでは、接客を受けてユーザーが商品を試着したり、商品を手に取って見るたりすることができます。これにより、ユーザーは商品に対する理解を深めると同時に、強いつながりを感じることでしょう。

また、メタバース内でのイベントやキャンペーンを通じて、ユーザーとの直接的な会話も可能です。ユーザーが参加体験することで、ブランドとのエンゲージメントが深まります。企業はユーザーの生の声を聞くことができ、長期的な顧客ロイヤルティを確保することが期待できます。

以上のように、メタバースECは、ユーザーとの深いコミュニケーションを実現する新しいプラットフォームと言えます。

3. メタバースECの活用方法

メタバースでのショッピング

3-1.ブランドのバーチャルショップ設立

メタバースECでは、具体的な活用方法として「ブランドのバーチャルショップ設立」が考えられます。物理的な店舗を再現したオンライン空間を作り、ユーザーは自宅からでもまるで店舗に来店したかのような購買体験が可能になります。これにより、ユーザーは商品を手に取り、試着するなど、現実世界でのショッピング体験をバーチャル上でも味わうことができます。

また、バーチャルショップでは、商品の展示方法や店舗レイアウトを自由に変えられます。季節やトレンドに応じて商品展示を変更し、ユーザーに新鮮な体験を提供し続けることも容易です。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. メタバースプラットフォームを選択する
  2. バーチャル店舗の設計・制作を行う
  3. 商品のデジタルツイン(実際の商品をデジタル化したもの)を作成し、展示する
  4. ユーザーからのフィードバックを元に店舗をアップデートする

これらのステップを踏むことで、ブランドのバーチャルショップは、従来のオンラインショッピングに加えて新たな購買体験をユーザーに提供します。

3-2.バーチャル商品の販売

メタバースECの活用方法のひとつとして「バーチャル商品の販売」が挙げられます。これは、3DグラフィックスやAR、VR技術を駆使してデジタル空間上で展開する商品販売のことを指します。

具体的には、実生活では使用しない、バーチャル空間でのみ使用できるデジタルアイテムやアバターの衣装などを販売します。こうした商品は、ゲーム内アイテムとしてだけでなく、バーチャル空間でのコミュニケーションやイベントなどで重要な役割を果たします。

バーチャル商品の特徴は以下の通りです。

商品特性
ゲーム内アイテム 実際のゲームプレイに影響を与えるアイテム
アバターの衣装 ユーザーのバーチャルアイデンティティを表現するための服装
バーチャル空間で利用 バーチャルライブやイベントなどで使用

これらの商品は量産しても物理的なコストがほぼ変わらないため、新たなビジネスモデルとして注目されています。

3-3.バーチャルイベントの開催

メタバースECでは、物理的な制約から解放されたバーチャル空間でイベントを開催することも可能です。例えば、新商品の発表会やファッションショー、音楽フェスティバルなど、従来のリアルイベントをバーチャル空間に移すことで、より多くの人々に参加してもらうことが可能になります。

また、これらのバーチャルイベントは、参加者が自分のアバターを通じて直接体験することができます。これにより、ユーザーは自分が実際にその場にいるかのような没入感を味わうことができ、商品やブランドへの理解を深める助けとなります。

バーチャルイベントの例

イベント名 内容
新商品発表会 新商品の紹介、試着や試用
ファッションショー 最新コレクションの披露
音楽フェスティバル ライブ演奏と商品の販売

これらのイベントは、ユーザーとの交流を深めるだけでなく、新たな商機を生み出す可能性も秘めています。

4. メタバースECの成功事例

ケーススタディ

4-1.Gucciのバーチャルショップ

イタリアのラグジュアリーブランド「Gucci(グッチ)」は、メタバースECの成功事例として知られています。彼らは自社のバーチャルショップを設立し、その中で実際の商品を購入することができます。

特に注目すべきは、このバーチャルショップがリアルな店舗のレプリカである点です。ユーザーは360度の視野でリアル店舗を再現した店内を自由に見渡すことができ、まるで実際に店舗に立っているかのような体験を得られます。

また、バーチャルショップ内では実際の商品だけでなく、バーチャル限定商品も取り扱われています。これにより、Gucciは新しい販売チャネルを作り出すと同時に、ユーザーに特別感を提供しています。

このような取り組みにより、GucciはメタバースECにおけるリーディングブランドとしてその地位を確立しました。

4-2.NikeのSNKRSバーチャルプラットフォーム

スポーツウェア大手の「Nike」は、メタバースの可能性を活かしてバーチャルプラットフォーム「SNKRS(スニーカーズ)」を開設しました。このプラットフォームは、新商品のリリース情報や限定スニーカーの販売など、革新的なEC体験を提供します。

一例として、2020年にはARを利用した新商品発売イベントを開催しました。ユーザーは、指定の画像をカメラで読み込み、自身のスマートフォンの画面にARのスニーカーを表示→アンロックして初めて目当てのスニーカーが購入できるという、まるでゲームに参加しているかのような楽しい購買体験が提供されました。

このように、NikeのSNKRSは、物理的な制約を超えた新たな消費体験を創出し、ユーザーとの深いコミュニケーションを実現しています。これは、メタバースECが可能にする新しい形の顧客エンゲージメントの一例であり、その成功が他の企業にも大きな可能性を示しています。

4-3.Louis Vuittonのバーチャル商品コレクション

高級ブランド「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」は、メタバースECの可能性を生かし、バーチャル商品コレクションを展開しています。スキン(アバターの衣装)や装飾品など、ゲーム内で使用できるデジタル商品を提供し、ブランドの認知度向上や新たな顧客層の獲得に寄与しています。

具体的には、「League of Legends(LoL)」という世界的に人気のあるオンラインゲームとコラボレーションを行いました。ゲーム内にLouis Vuittonデザインのスキンやトロフィーケースが登場し、ユーザー間で高い話題性を得ました。

また、バーチャルとリアルの境界を超えて、ゲーム内のデザインを現実の商品に反映させることで、既存のファッションとメタバースの融合を見せつけました。これらの取り組みによって、Louis Vuittonは新しいユーザー体験を提供し、革新的なブランドイメージを強化しています。

5. メタバースECで成功するためのポイント

人々とネットワーク

5-1.ユーザー体験を最優先する

メタバースECでは、最も重要な要素はユーザー体験です。新たなマーケティングの領域であることから、ユーザーが感じる驚きや楽しみを最大化することが重要となります。具体的な手法としては以下のようなものがあります。

  1. リアルなバーチャル空間:ユーザーがリアルに近い体験をできるようなバーチャル空間を設計します。これは、商品の詳細感や店内の雰囲気をリアルに伝えることで購買意欲を高めます。
  2. インタラクティブな要素の導入:ユーザーが直接操作できるインタラクティブな要素を取り入れます。これにより、ユーザーが実際に商品に触れているかのような体験を提供します。
  3. カスタマイズ可能なコンテンツ:ユーザー自身が自分だけの世界を作り上げられるようなカスタマイズ要素の提供も大切です。

これらの手法は、ユーザーが新鮮さを感じ、自分だけの体験を得ることが可能となります。

5-2.技術的な要素を理解する

メタバースECを活用するためには、その背後にある技術的な要素の理解が欠かせません。最初に、3Dモデリングソフトウェアの知識が必要となります。これにより、バーチャル商品やショップのデザインを自在に制作することができます。

次に、VRやARの技術理解も重要です。これらの技術を駆使することで、リアルなユーザー体験を実現し、ユーザーの購買意欲を高めることが可能になります。

技術的要素の理解は、外部の専門家やサービスに依存することなく、自社でメタバースEC空間を構築・運営し、必要に応じた迅速な対応を可能にします。

技術要素 対応方法
3Dモデリング 商品やショップデザイン
VR/AR技術 リアルなユーザー体験実現

5-3.ブランドの個性を活かす

メタバースECにおいても、企業の「ブランドの個性」を活かすことが非常に重要となります。これは、バーチャル空間であっても、実店舗と同様に商品の品揃えやサービスだけでなく、ブランドのコンセプトや価値観を伝えることで、ユーザーと深いつながりを生むためです。

例えば、ラグジュアリーブランドならば、店舗デザインや商品展示に高級感を感じさせる演出を加える。エコやサステナビリティに力を入れているブランドならば、メタバース内でも自然環境への配慮を表現するなど、ブランドの個性や価値観を具現化することが求められます。

従来のECと異なり、メタバースでは3次元空間を自由に設計できるため、ブランドの世界観をより直感的に表現できるのがメリットです。この特性を活かし、自社のブランドを強く印象づけることで、ユーザーの記憶に残りやすく、購買意欲を高めることが可能になります。

6. EC運営にお悩みでしたら千趣会にご相談ください

笑顔の女性

メタバースECには、従来のECにはないさまざまなメリットがあります。

一方で、運営には一定の専門知識やコストが必要になるため、自社のリソースの状況や取り扱っている商材などによっては、別の手法のほうが適している可能性もあります。

もし売上拡大を目的にメタバースECを検討している際は、まずEC運営全体のコンサルティングを行っている専門家に、一度相談してみることをおすすめします。より自分の会社に適した手法を提案してくれることでしょう。

株式会社千趣会でも、通販ブランド「ベルメゾン」などの運営経験から、ECに関するさまざまなお悩みに対してアドバイスをしております。売上向上に着実につながる戦略を練りたいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

【問い合わせ先】

お問い合わせは、こちらのフォームよりお願いいたします


通販コンサルティングサービスの特徴】

通販ビジネスを立ち上げたいが何から始めればよいか分からない、売上が伸び悩んでいる、急激な売上増加により業務が手一杯など、貴社が抱える通販ビジネスのお悩みの解決を、通販事業を長年展開している弊社のノウハウで解決します。

  • 通販事業診断
  • 通販事業立ち上げサポート
  • 運営業務改善サポート

この記事に関するサービスを知りたい方はこちらから

コンサルティングサービス

この記事に関するサービスを知りたい方はこちらから

コンサルティングサービス

関連記事

全ての記事を見る

Contact お問い合わせ

  • 通販全般に関するお悩みやご相談
  • 各種サービスの資料をご希望の方

お気軽にお問い合わせください!

フォームからのお問い合わせはこちら

物流代行・コールセンターサービスは「フルフィルメントサービス」のフォームから、事務局・媒体制作・コンサルティングサービスは「商品開発・供給サービス」のフォームからお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせはこちら

東京
03-5811-1163
大阪
06-6881-3164