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ECマーケティングとは?要点や具体的な施策をわかりやすく紹介

2023.10.24

ECマーケティング 図解
ECマーケティングとは、ECサイトを継続・成長させていくために、Webを通しての集客や販売促進などについての戦略を考える施策です。具体的な手法としては、SEO対策やランディングページの改善、メルマガの配信などが挙げられます。

この記事では、ECマーケティングとは何か、一般的なマーケティングとの違いを交えて説明し、そのうえで具体的な施策を紹介しています。
Point

この記事では「いかに集客するか」「いかに買ってもらうか」「いかにリピーターになってもらうか」の3つの観点から具体的な施策を紹介しています。

目次
  1. 1. ECマーケティングとは
  2. 2. ECマーケティングとマーケティングの違い
  3. 3. ECマーケティングの具体的な方法 3つの観点から紹介
  4. 4. ECマーケティングとあわせて知っておきたい売上向上策
  5. 5. ECマーケティングについてお悩みなら千趣会にご相談ください

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1. ECマーケティングとは

PCを操作する女性

ECマーケティングとは、ECサイトを運営するうえで必要なマーケティング戦略のことです。

ECサイトは、従来の店舗とは異なり、オンラインでの販売が主体となっています。そのため、オンラインでの集客から販売促進、リピーター育成までの流れを考慮した戦略を立てたうえで必要な施策を行うことが求められます。

2. ECマーケティングとマーケティングの違い

クエスチョンマークが書かれた二つのブロック

ECマーケティングは、一般的な(実店舗での)マーケティングとは何が違うのかという声がよく聞かれます。

結論から言うと、どちらもマーケティングの前提(商品・サービスを売るための仕組み)は共通していますが、ECマーケティングはオンライン、一般的なマーケティングはオフラインの視点で必要な施策を考え、実行する必要があります。

例えば、商圏の観点からだと、実店舗は場所によって限定されるため、「店舗をどこに構えるか?」が大切です。しかしECサイトは全世界が商圏となるため、「どの市場にターゲットを当てて、誰に見せるのか?」「どこから集客するのか?」などが重要となり、それに応じた手法を用いる必要があります。

また、使いやすさの観点からだと、実店舗の場合は内外装や物理的な構造を検討しますが、ECサイトの場合はストアコンセプトやトンマナ、サイトの回遊性などを考え、必要な改善を施すことになります。

これ以外にも、実店舗には接客がありますが、ECサイトにはそれがなく、さらに実物を触ったり試着したりできないという特徴もあります。そのため、商品価格などの情報だけでなく、実店舗以上に特徴(サイズや素材)、レビューなどの情報をできるだけ詳しく提供しなければなりません。

このように、ECマーケティングと一般的なマーケティングは、考え方は共通する部分が大きいですが、必要な考え方・手法は全く異なります。ECマーケティングでは、このポイントをおさえたうえで、適切な施策を実行することが成功の鍵となります。

3. ECマーケティングの具体的な方法 3つの観点から紹介

未来のタッチスクリーンを操作する女性

ECマーケティングを実施し、ECサイトの売り上げを伸ばすためには、次のような観点で考えるのが一般的とされています。

  • いかに集客するか
  • いかに買ってもらうか
  • いかにリピーターになってもらうか

以下、各観点からよく用いられる具体的な方法をご紹介します。

3-1. 集客率を高めるための方法

ECサイトの集客率を高めるための主な方法に、SEO対策、SNS広告、コンテンツマーケティングがあります。

3-1-1.SEO対策

検索エンジン最適化(SEO:Search Engine Optimization)を行い、サイトの検索表示順位を上げることで、より多くの人々にサイトを知ってもらえます。適切なキーワード選定、メタタグの最適化、コンテンツの品質向上など、検索エンジンに評価されるサイト構成を作ることが必要です。

SEO対策は、有料のWeb広告と比較してコストが低いのがメリットです。また、一度検索上位に表示されると、長期的な集客効果も期待できます。さらに、検索によって訪れるユーザーは、ある程度ニーズが固まった段階(◯◯を買いたい、◯◯という悩みを解決したい)でアクセスすることが多く、購入につながりやすいのも利点です。

一方で、上位表示されるまでに時間がかかるのと、技術的な理解を要するため、場合によってはWeb広告よりもコストがかかる可能性があります。

3-1-2.コンテンツマーケティング

ブログ記事や画像などのコンテンツを作成することで、潜在的な顧客をサイトに誘導できます。コンテンツはターゲット層の興味を引き、共感を得られるようなものを制作することが重要です。

ターゲット層に資するような質の高いコンテンツを制作できれば、サイト自体の信頼性が高まり、顧客のファン化も期待できるでしょう。適切なキーワードを盛り込むことで、SEO対策にも良い効果が現れます。

他方、良質なコンテンツを制作するには、専門的なスキルが求められます。昨今はアウトソーシングするケース(例:記事執筆を外部のライターに依頼する)もよく見られますが、ある程度のコストが必要になるため、どれくらいの予算を投下できるのか、それによってどのくらいの効果が期待できるのか、綿密に試算することが重要です。

3-1-3.Web広告

Web上に広告を出稿し、ターゲット層にアプローチすることで、サイトへの集客を促進できます。Web広告には、リスティング広告・ディスプレイ広告・リマーケティング広告(リターゲティング広告)・アフィリエイト広告・SNS広告などがあります。

Web広告を利用する際には、ターゲットの属性や行動傾向を正確に分析・把握し、適切な広告コピー、画像、動画を作成することが重要です。

Web広告は、配信設定さえ適切に行えば、見込み客に早くアプローチできます。そのため、SEO対策やコンテンツマーケティングよりも成果が早く出やすいのがメリットです。

ただし、Web広告は、「うっとうしい」と思われてしまいやすい、企業の認知度が低いと「怪しい」と見られやすいなどのデメリットがあります。ユーザーに不快感を与えないような配信設定と内容にするとともに、Web広告だけに頼らない戦略を立てることがポイントです。

3-1-4. 集客率を高める方法のメリット・デメリットまとめ

方法 メリット デメリット
SEO対策
  • 有料広告に比べコストが低い
  • 長期的な集客効果が期待できる
  • 検索ユーザーの質が高い
  • サイトの信頼性や知名度が向上する
  • 効果が出るまで時間がかかる
  • アルゴリズムが常に変化しているため、対策が追いつかない場合もある
  • SEO対策をする上での技術的なハードルが高い
コンテンツマーケティング
  • ターゲット層に合った情報発信ができる
  • SEO対策にも効果がある
  • 企業と顧客とのコミュニケーションが生まれる
  • 顧客の購買意欲を高めることができる
  • コンテンツを作成するには時間と労力が必要
  • 効果が出るまでに時間がかかる場合もある
  • 適切なターゲット層に届けるためには、PRやマーケティング技術が必要
Web広告
  • ターゲット層に合った広告配信が可能 ・短期間で集客効果が期待できる
  • 広告主としての認知度が低い場合、効果が出にくい
  • 広告費用が高額になる場合もある

3-2. 購入率を高めるための方法

購入率を高めるための主な方法に、ランディングページの改善、ショッピングカートの改善、クロスセル・アップセルがあります。

3-2-1.ランディングページの改善

サイト内のランディングページの改善(LPO:Landing Page Optimization)は、顧客の購買意欲を高めるための有効な手段のひとつです。ヘッダー、画像、コンテンツの内容や構成、ボタンの配置やデザインなど、細部にわたって改善を加えることで、コンバージョン率の向上が期待できます。

また、こだわって制作したランディングページは、ユーザーに良い印象を与えます。最初のバージョンで購入につながりにくかったとしても、改善を重ね、ページを育てていく意義はあると言えるでしょう。

ただし、効果的な改善をするためには、ページ作成の技術やスキルが必要です。社内に適任者がいない場合、外注コストを用意する必要があります。

3-2-2.ショッピングカートの改善

ショッピングカートの操作性や快適性を意味するUI/UXを向上させると、ユーザーが購入途中で離脱しにくくなり、購入率を高めることができます。シンプルでわかりやすいサイトレイアウトやページ遷移導線、顧客情報の入力のしやすさ、決済方法の拡充などが効果的です。

この方法もランディングページの改善同様、専門的なスキルが必要になるため、リソースとコストのバランスをうまく見極めなければいけません。

3-2-3.クロスセル・アップセル

購入した商品と関連性の高い商品を、おすすめ商品として提示すると、顧客の興味を引いて購入意欲を高めることができます。「あのECサイトは、いつも自分に役立つ商品を紹介してくれる」と良い印象を与え、顧客満足度を高めながら売り上げアップにつなげられます。

一方で、顧客のニーズに合った商品を選ぶことができないと、「あのECサイトは、いつもいらない商品をおすすめしてくる」と、ネガティブな印象につながりやすいのがデメリットです。過去のデータから、それぞれの顧客に刺さる商品は何かを慎重に調査する必要があるでしょう。

3-2-4.購入率を高める方法のメリット・デメリットまとめ

方法 メリット デメリット
ランディングページの改善
  • コンバージョン率が向上する
  • Web広告の費用対効果が高まる
  • 商品・サービスの説明がよりわかりやすくなる
  • 改善が必要な部分を特定することが難しい
  • ページ作成の技術やデザインスキルが必要
ショッピングカートの改善
  • ユーザビリティが向上し、購入確率が上がる
  • 購入の途中で離脱するユーザーを減らすことができる
  • 改善が必要な部分を特定することが難しい
  • システム開発やプログラミング技術が必要
クロスセル・アップセル
  • 顧客満足度が向上する
  • 売上が増加する
  • 強引な販売にならないように注意が必要
  • 関連商品やアップセル商品の選定が難しい

3-3. リピート率を高めるための方法

購買顧客が定期的にサイトを利用(リピート)してもらう主な方法に、メルマガ配信、会員ポイントの付与、クーポンの発行があります。

3-3-1.メルマガ配信

ECサイトで商品を購入する場合、顧客に会員登録をしてもらうのが一般的です。会員登録時に入力してもらったメールアドレス宛に、サイト独自のメールマガジンを定期的に配信すると、何も送信しないときに比べてリピート率が高くなります。

メルマガの内容は新商品やおすすめ商品の紹介、期間限定セールの開催のお知らせなどさまざまです。また、メルマガの配信ツールにもよりますが、基本的には細かく顧客セグメントごとに分けて送ることができます。ターゲットの特性にあわせて、ピンポイントで「うれしい情報」を届けられるのがメリットです。

一方で、配信内容や配信頻度を考慮しないと顧客が離れるリスクがあります。いつ・誰に・どんな内容を送るのか、事前に詳細に設計することがポイントです。

3-3-2.会員ポイントの付与

リピート率を高めるために、そのECサイトでしか使えないポイントを会員に付与するのも有効です。購入価格に応じてポイントを付与すると、顧客を「他のところでも売っているけれど、ここで買えばポイントがつく」という理由で引き込むことができます。

ほかにも、例えば購入頻度や購入金額に応じてポイントの倍率を変える、特定の商品を購入したときにプラスのポイントを付与するなど、さまざまな企画を立てやすいのもメリットと言えます。

ただし、ポイント還元率が高すぎると利益が圧迫される可能性があります。一度設定した還元率を下げると顧客離れにつながるため、導入するときは長期的な目線で考えることが重要です。

3-3-3.クーポンの発行

クーポンの発行も、リピート率を上げる良い方法です。オトクな印象を与えて購入を促す点ではポイントと同じですが、購入金額から◯%割引、商品Aと商品Bを購入すると商品Bが無料など、ポイントよりも柔軟な企画を立てられるのがメリットです。また、利用期限を短めに設定することで、早めのリピート購入を促せます。

一方で、あまりにオトクなクーポンを発行すると利益を圧迫してしまうため、注意しなければいけません。また、クーポンを定期的に発行していると、クーポンを発行しないと購入しない顧客が増える可能性もあります。

3-3-4.リピート率を高めるための方法のメリット・デメリットまとめ

手法 メリット デメリット
メルマガ配信
  • セールやキャンペーンなどの情報を提供することで、リピート率を向上できる
  • ターゲットの興味関心・リピーターとしての成熟度合いに合わせた情報を提供できる
  • メールがスパム扱いされる可能性がある
  • 無用な情報を配信すると読者が離れてしまう可能性がある
  • 配信頻度が多すぎると読者に嫌われる可能性がある
会員ポイントの付与
  • 会員が積極的に購入し、ポイントをためることにお得感を持ち、購入促進につながる
  • ポイントがたまると、次回以降の購入において割引を受けられるため、リピート率を向上できる
  • ポイント還元率を工夫することで、顧客満足度を高めることができる
  • ポイント還元率が高すぎると利益が圧迫される可能性がある
  • ポイント有効期限が短いなど、運用方法によっては顧客離れが発生する懸念がある場合、利用できないポイントが発生する可能性がある
クーポンの発行
  • 顧客の購入意欲を高めることができる
  • クーポン利用による割引額を制限することで利益を確保できる
  • 利用期限を設けることで、早期の購入促進が可能
  • クーポン発行に伴う費用がかかる
  • クーポンを使いすぎることで、利益が圧迫される可能性がある
  • クーポンを使わないと購入しない顧客が増える可能性がある

4. ECマーケティングとあわせて知っておきたい売上向上策

右肩上がりの棒グラフを模した積木

ECマーケティングを成功させるためには、集客や販売における戦略をきちんと立てるだけでなく、商品やサービスを提供する過程でのカスタマーサポートや配送の品質を向上させることも重要です。以下、その方法を紹介します。

4-1. カスタマーサポートの品質を上げる

ECサイトでのカスタマーサポートは、商品の購入から使用、トラブル解決まで幅広く対応することが求められます。顧客満足度を高め、リピート率を上げるためには、以下のような対策が効果的です。

  • 迅速かつ丁寧な対応:問い合わせやクレームに迅速に対応し、適切な回答や解決策を提供する
  • 対応チャネルの多様化:電話やメールだけでなく、SNSやチャットなどでも対応可能にする
  • マニュアルの作成と人材育成:どんな担当者でも問い合わせに対して迅速かつ適切に対応できるようにマニュアルを作成し、足りない部分を育成によって補う
  • FAQの充実化:多くの顧客が問い合わせをせずに解決できるように、よくある質問と答えをまとめたFAQを充実させる

4-2. 配送のクオリティを高める

商品が手元に届くまでの配送プロセスにおいて、配送の遅延や商品の破損などが発生すると、顧客満足度が下がり、リピート率の低下につながる可能性があります。配送のクオリティを高めるためには、以下のような対策が有効です。

  • 早期発送:注文から発送までの時間を短縮する
  • 丁寧な梱包:破損しないように梱包する。サンクスカードやパンフレットの同梱も有効
  • 追跡サービスの提供:配送状況を確認できる追跡サービスを提供する
  • 配送ミスへの対策:商品の送り間違え、説明書などの付属品の送付漏れなどがないようにチェック体制を強化する
  • 配送業者の選定:配送トラブルが減らない場合は、自社に適した配送業者を選定し直す

5. ECマーケティングについてお悩みなら千趣会にご相談ください

打ち合わせをする男女のビジネスマン

ECマーケティングを実施する具体的な方法は、本記事で紹介したもの以外にも多くあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、どれかひとつではなく、上手に組み合わせることがポイントになるでしょう。

千趣会では、ベルメゾンなどの通販事業を成長させるなかで、ECマーケティングのノウハウを培ってきました。また、その経験をもとに、多様なEC事業者にコンサルティングサービスを提供しています。

ECマーケティングを始めたいが何から取り組めばよいのかわからない、どの方法が自社に最適なのか判断しかねている、などのお悩みを抱えていたら、ぜひ千趣会にご相談ください。

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