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カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?向上させる方法を成功事例を交えて解説

2023.09.26

カスタマーエクスペリエンス(CX)図解
カスタマーエクスペリエンスとは、「顧客体験」や「顧客体験価値」のことです。CX向上は企業価値を高めるとして、ビジネスにおいても近年注目されています。
千趣会には、60年以上通販ビジネスを実践してきたなかで培ってきたさまざまなノウハウがあります。通販コンサルティングサービスは、貴社の通販・ECビジネスを成功へ導く最適なサポートをご提供いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
目次
  1. 1. カスタマーエクスペリエンス(CX)とは
  2. 2. カスタマーエクスペリエンスが重要視される理由
  3. 3. カスタマーエクスペリエンスを向上させるメリット
  4. 4. カスタマーエクスペリエンスが評価されている企業・ブランド
  5. 5. カスタマーエクスペリエンスを向上させる方法
  6. 6. カスタマーエクスペリエンス向上なら千趣会にご相談ください

1. カスタマーエクスペリエンス(CX)とは

カスタマーエクスペリエンスと書かれた黒板

カスタマーエクスペリエンス(Customer Experience:CX)とは、直訳で「顧客体験」や「顧客体験価値」を指しています。企業やブランドとの取引において、顧客が得るメリット(楽しさ・快適さ・驚きなどの感覚的な付加価値)がCXです。

例えば、スターバックスの「スターバックス体験」がCXのわかりやすい例に挙げられます。スターバックス体験を構成しているのは「PRODUCTS(商品)」「PARTNERS(従業員の接客)」「STORE PORTFOLIOS(居心地のよい空間)」の3つの要素です。

3つの要素を徹底することで、スターバックスは2020年から業績を伸ばし続けています。顧客は商品だけでなく、従業員のホスピタリティや居心地のよさを求めてスターバックスへ足を運んでいるのです(参照:スターバックス 業績・財務丨日本経済新聞)。

CXは企業の価値を左右するともいわれており、ビジネスにおいても近年注目を集めている概念です。

1-1. ユーザーエクスペリエンス(UX)との違い

ユーザーエクスペリエンス(User Experience:UX)は、商品やサービスの利用を通して得られる断片的なユーザー体験を指しています。たとえば、乾燥機能付きのドラム式洗濯機を購入したとき「洗濯物が傷まずにふんわり仕上がった」「天気や時間を問わずに洗濯物ができるようになりストレスが減った」などの体験や感情がUXです。

一方で、CXは、商品やサービスの購入前から購入後のアフターフォローまでを含めた体験で得られる、連続的なユーザー体験を指しています。つまり、UXはCXの一部と考えられます。

1-2. カスタマーサティスファクション(CS)との違い

カスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)とは、顧客が商品やサービスに対してどのくらい満足しているかを評価するものです。別名、顧客満足度とも呼ばれます。CSは「サービスを利用する前の期待値を上回ったか」が重要なポイントで、事前期待と実績評価の相対値を調査することによって把握することが可能です。

CXは顧客体験全体を通して顧客が評価した指標であるのに対し、CSはどれだけ顧客を満足させられたかを企業側が測定した満足度の指標といえます。

1-3. カスタマージャーニーとの違い

CXが購入前から購入後の顧客体験を指しているのに対し、カスタマージャーニーは「顧客となるまでの経験(プロセス)」を指しています。

カスタマージャーニーは顧客が商品やサービスと出会い、そこから購入・契約に至るまでのプロセス(どの情報に触れて、どのように感じ、どのように行動するのか)を旅に例えたもので、購買行動の全体像を把握するためのフレームワークです。このフレームワークを可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。

カスタマージャーニーは、「どのようなCXをどのタイミングで提供するか」を明確にするときに役立ちます。CX向上のための戦略を検討するときは、カスタマージャーニーを考えてからおこなうのが一般的です。

2. カスタマーエクスペリエンスが重要視される理由

スマイルマークの積木

CXが重要視されるようになった背景には、購入プロセスの多様化やIT技術の進歩があります。具体的な変化は、以下の通りです。

  • 国内市場が熟成化し、商品やサービスをスペックだけで差別化することが難しくなった
  • 顧客行動に「検索」や「SNS」などの要素が加わり、顧客は企業の情報発信を待たずに情報を探索したり、自らで発信したりできるようになった
  • IT技術の進歩により、顧客一人ひとりに合わせたマーケティング施策を展開できるようになった

このような変化が起きているなかで、商品やサービスに付加価値をつけられるのがCXです。非物質的な価値は他社との差別化になり、新規顧客やリピーターの獲得につながります。

さらに、IT技術の進歩により、顧客の居住エリアや購買情報、嗜好関心、ライフスタイル、さらには効果の高い広告データまで獲得できるようになりました。今後は、データを活用したOne to OneマーケティングによるCX向上が一層重要視されるでしょう。

3. カスタマーエクスペリエンスを向上させるメリット

PCの画面を見る男性と周囲で談笑する人々

CXを重要視する企業は増えています。CX向上によって得られるメリットが大きいものだからです。具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。

3-1. リピーター・ファンを増やすことができる

優れたCXを体験をした顧客は、同じ体験を求めて同じ商品やサービスを利用したいと考えます。つまり、リピーターやファン化につながるのです。ファン化した顧客は、解約や乗り換えなどの「商品離れ」をするリスクが低減します。顧客が商品やサービスを継続して購入してくれるようになり、安定した売上向上が期待できます。

「新規顧客の獲得には、既存顧客維持の5倍のコストがかかる」といわれているほど、新規顧客の獲得は容易ではありません。市場が成熟し新規顧客を取り入れるのが難しい今、CX向上によって既存顧客を維持し、リピーターを増やすことは重要課題といえます。

3-2. 口コミによる新規顧客獲得が期待できる

CXは、「この感動を多くの人に知ってほしい」「素晴らしい体験を共有したい」といったプラスの感情に働きかけます。顧客はこの感情にもとづき、SNSや口コミサイトで情報をシェアしようとします。

顧客の発信する情報は、「生の声」として扱われ「信ぴょう性が高い」と感じてもらえるのが特徴です。SNSが普及している現代では、企業の宣伝よりも顧客の発信の方が宣伝効果が高いといったケースもあります。

さらに、企業がコストをかけずに宣伝ができるのも大きなメリットでしょう。顧客がいつでも情報を発信できるようになった今、CX向上による口コミの拡散は大きなビジネスチャンスといえます。

3-3. ブランディングにつながる

CXの向上に継続的に取り組めば、リピーターが増加し、ブランドのファン拡大につながります。ファン化した顧客が増加すれば、ブランドイメージが高まり、他社との差別化にもつながるでしょう。

また、ブランドのイメージが上がると、「このブランドの商品はきっとよいものだろう」とプラスのイメージがつきます。すると、複数商品の購入を検討してもらえたり、新商品を発表したときも興味をもってもらえたりする可能性が広がります。

4. カスタマーエクスペリエンスが評価されている企業・ブランド

未来のタッチスクリーン

CXが評価されているブランドを、「顧客体験価値(CX)ランキング TM 2022」をもとにみていきましょう(参照:C Space Tokyoが「顧客体験価値(CX)ランキング TM 2022」「顧客体験価値」によるランキングTop50を発表|PR TIMES)。

1~3位のブランドの口コミや特徴を詳しく解説します。

4-1. 丸亀製麺

ランキングの1位は、丸亀製麺です。2021年の順位では16位だったため、2022年の結果は大躍進といえます。評価のコメントには、以下のような意見がありました。

  • 自家製麺で常に打っており、コシやのど越しを求めているニーズをよく理解して提供してくれている
  • キッチンを公にしている
  • 時世にあった販売方法に取り組んでいる
  • 利用者の意見を採用した企画を多くおこなっている
  • 最高の状態で提供することにこだわっているように思える

新たなチャレンジを忘れず、高品質な商品を提供した結果、何より顧客の気持ちに寄り添い続けたことが高く評価された要因でしょう。

4-2. 星野リゾート

2位は、星野リゾートです。2021年のランキングでは1位を獲得しており、2年連続でトップ3入りを果たしています。評価コメントには、以下のようなものがありました。

  • 非日常を楽しみたい気持ちを汲みとった施設の設計
  • フレンドリーでありながら丁寧な接客
  • それぞれの施設でテーマが違い、ワクワクやドキドキを提供している

星野リゾートは、実際に利用した経験のないノンユーザーも高い評価をだしているのが特徴です。メディアの影響力もありますが、CXによる口コミの拡散がブランディングを高めているとも考えられます。

4-3. ANA

3位は、ANAです。2021年のランキングでは7位でしたが、「応援したくなる」取り組みが評価されて順位をのばしました。評価コメントには、以下のような意見があります。

  • サービスを受けていて気持ちがいい
  • コロナ禍で減便されていたとき、乗務員の方々が非常に丁寧な接客をしてくれた。人員削減などで苦しい状況であることを知っていたため非常に感動した
  • コロナ禍で大変なときでも、顧客のためにいろいろなアイディアをだして頑張っている

コロナ禍で厳しい状況であったにもかかわらず、顧客のために頑張っているという姿勢が評価されていました。

5. カスタマーエクスペリエンスを向上させる方法

カスタマージャーニーと書かれた積木

では、CXが評価されているブランドは、どのようにしてCXを向上させたのでしょうか。CXを向上させる方法を詳しくみていきましょう。

5-1. 顧客データを活用して分析・調査・検証・改善を繰り返す

顧客データを活用してCX向上を目指します。具体的な手順を解説します。

5-1-1.カスタマージャーニーマップを作成して顧客との接点を洗い出す

まずは、現在の商品・サービスにどのような顧客との接点があるのかを徹底的に洗いだして整理します。そこで活躍するのが「カスタマージャーニーマップ」です。ペルソナを設定して、顧客が商品を購入して利用するまでにどのような行動をするのかを細分化します。

顧客の行動パターンに合わせて、この場面ではどのような心理を抱くのか時系列を追って分析しましょう。また、その際に「ここで離脱するとしたら何が原因か」という視点でも分析することが重要です。そのうえで、タッチポイントごとに「どのようなCXを提供するか」を検討していきます。

5-1-2.課題を調査して可視化し、企業全体で共有する

分析や調査、検証などと並行して、現状の見直しもおこないましょう。ユーザーレビューやカスタマーサポートに寄せられた顧客の声などを活用し、さまざまな視点から課題を洗い出します。

課題がみえてきたら、今後どのような取り組みをおこなうのかを具体化して企業全体で共有しましょう。CX向上には、従業員の力が不可欠です。商品企画をはじめ、ユーザーとのファーストタッチからアフターフォローまで、一貫性を持ったサービスを提供するため、全ての社員が同じ方向を向いてCX向上に取り組めるかが、成功のカギになります。

5-1-3.検証・確認・改善を繰り返す

戦略が定まったら、検証です。効果を見極めるために、各タッチポイントにKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。KPIには、訪問回数・顧客獲得率・コンバージョン率などが挙げられます。

施策を実施したら、PDCAサイクルを回しながら取り組みを続けることが大切です。PDCAは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(確認)→Act(改善)を繰り返して業務を最適化する考え方です。施策後は、目標値と実数値を比較し、目標を下回っていた場合は原因を究明します。その後はPDCAサイクルに倣い、改善案や追加施策を立てて実行、確認、改善を繰り返して精度を高めていきましょう。

5-2. 顧客の感覚にアプローチする

CXは、顧客の感情に働きかける体験価値です。そのため、直接顧客の感覚にアプローチできる戦略がCX向上に有効です。たとえば、以下のような例が挙げられます。

アナログ デジタル
  • 丁寧な接客
  • 楽しい会話
  • 快適なコミュニケーション
  • 店舗での居心地
  • 購入までの導線がわかりやすい
  • アクセスしやすい
  • 知りたい情報がきちんと載っている
  • 情報が理解しやすい
  • 問い合わせ対応が早い

顧客の感覚にアプローチするためには、自社の顧客対応でどのように感じるのか、顧客目線に立つことが重要です。コールセンターでの問い合わせ対応はどうか、サイトで購入するときにどのくらいの時間や手間がかかるか、つまづきやすいポイントがないかなども見直してみましょう。

5-3. One to Oneマーケティングを意識する

One to Oneマーケティングとは「顧客一人ひとりに合わせたマーケティング」という意味です。

相手の様子が目に見えないオンラインでは、顧客一人ひとりがどのような興味や関心をもち、どのように行動するのかを把握できないため、One to Oneマーケティングを実施するのは難しいとされていました。しかし、近年のIT技術の進歩で、オンラインでも顧客の動きを分析・データ化できるようになったのです。

オンラインで得たデータを活用してOne to Oneマーケティングをおこなうと、顧客にとってベストなアプローチ方法を選択できます。たとえば、以下のような活用方法があります。

  • メールやDMで顧客一人ひとりの興味がありそうな情報を、見てくれそうなタイミングで届ける
  • 顧客がよく見るWebページやSNSに興味のありそうな情報を提供する
  • 購入商品やサービスの履歴をもとに、類似したものをおすすめとして表示する
  • 顧客の興味関心のあるものをスコアリングして、Webサイトからの検索流入層へ最適な情報を届ける

自分が興味のあるコンテンツが表示されると、顧客は「自分だけのサービス」に感動し、CX向上につながります。One to Oneマーケティングによって顧客の体験価値が高まれば、企業への顧客ロイヤリティが向上し、リピーターやファンの増加も見込めます。

6. カスタマーエクスペリエンス向上なら千趣会にご相談ください

男女のビジネスマン

CXを向上することができれば、リピーターやファンが増加し、企業やブランドのブランディングにつながります。また、口コミの拡散による新規顧客獲得も期待できるでしょう。

しかし、CX向上のためにはWebマーケティングに長けた人材の育成や採用が不可欠です。スムーズなCX向上を目指しているご担当者様は、ぜひ千趣会にお問い合わせください。

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