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ChatGPTをECで活用するには?事例やメリット、注意点を紹介

2023.09.13

Open AI Chat GPT とEC 図解
ChatGPTとは、OpenAI社が2022年11月に発表したAIによるチャットサービスです。
膨大な学習データをもとに、さまざまな質問に対し自然な回答をしてくれるため、世界中で大きな話題となりました。
また、「プロンプト」と呼ばれるAIへの指示を工夫することにより、文章の生成やデータ分析、画像生成といった様々な用途への利用が進んでいます。
Point

この記事では、ChatGPTやChatGPTを利用したサービスをどのようにECサイトの運営に活用していくかについて解説していきます。

※本記事の情報は2023年9月13日現在のものです。

目次
  1. 1. ChatGPTにできること/できないこと
  2. 2. ChatGPTのECサイト活用シーン4選
  3. 3. ChatGPTをECサイトで活用する際の注意点
  4. 4. まとめ

千趣会では、ベルメゾンなど自社通販で培ったノウハウをもとに通販コンサルティングサービスや、プロモーションサービスを提供しています。 課題やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

1. ChatGPTにできること/できないこと

ChatGPTに可能なこととして、以下のようなものがあります。

機能 説明
1.自然な対話 自然なテキストを生成してユーザーと会話
2.文章生成 指示に従って文章を作成
3.データ分析 入力されたデータを指示に沿って分析

さらに2023年現在では、ChatGPTと外部のツールを連携する「Plugins」機能や、必要なコンピュータプログラムをChatGPTが自分で書いて実行する「Code Interpriter」機能などが導入され、外部サイトのデータを参考にしたり、画像やグラフの生成を行ったりと、より広い領域に活用できるようになりました。

参考)
OpenAI、ChatGPTの有料版ユーザにプラグイン公開へ——AI自らのWebサーフィンで実現できること(BRIDGE)
ChatGPT、データも扱える新機能「Code Interpreter」(Impress Watch)

(1) ChatGPTの強み

ChatGPTの最大の強みは、その柔軟性にあります。従来のプログラムは、想定していない指示や質問はエラーとなり、回答をすることができませんでした。

ChatGPTを始めとするAIは、ユーザーがどんな質問・指示をしても、自然な反応を返すことができます。複雑なプログラムを行うことなく、人間とチャットしているような自然な対話を実現することが可能になりました。

(2) ChatGPTの弱み

いっぽうで、ChatGPTには弱みもあります。代表的な例として、間違った回答をもっともらしく出してしまう「ハルシネーション」と呼ばれる現象や、回答が毎回一定ではなく、想定外の動きをしてしまうリスクなどが挙げられます。

業務にChatGPTを取り入れる場合、こうした特性をよく理解したうえで、活用方法を工夫する必要があります。注意点についてはこの記事の最後で詳しく解説します。

2. ChatGPTのECサイト活用シーン4選

では、ECサイトの運用面に関して、ChatGPTをどのように活用できるのでしょう。

  1. カスタマーサポート
  2. 商品カタログ作成
  3. 顧客データと連携したパーソナライズ
  4. マーケティング

の4つから、事例を交えつつご紹介していきます。

(1) カスタマーサポート

ECにおいて最も活用が進んでいる領域がカスタマーサポートです。ChatGPTを活用した外部サービスを使って、顧客からの質問や相談に対してAIが自動回答するというものです。

海外ではAIによるカスタマーサポートを導入し、大幅な人員削減を行ったニュースが報道されています。

また、カスタマーサポートでのやり取りをChatGPTに与えたうえで、顧客向けのQ&Aの文面としてまとめなおしてもらう、といった活用もなされています。

(2) 商品カタログ作成

ChatGPTに商品の特徴や想定顧客などを伝えることで、商品のカタログを作ってもらう方法です。ある程度の情報を事前に入力しておくことで、正確性も高めることができます。

いっぽう、キャッチコピーのセンスや細かいトンマナの調整については、まだまだ人間の感性が必要です。叩き台を出してもらって修正する、といった使い方をするのが無難でしょう。

そのほか、EC事業者向けに商品画像の加工やデザインをAIが行ってくれるサービスも登場しています。これらを上手に活用することで、商品カタログの制作をより効率化することができるでしょう。

(3) 顧客データと連携したパーソナライズ

顧客データと連携し、メルマガやお知らせなどの内容をパーソナライズすることが可能です。

サイトの利用頻度や直近の購入時期に合わせて文面の内容を変えたり、特定のセグメントごとに開封率の高いタイトル傾向を分析し、それぞれに合ったタイトルを提案したり……といった活用方法が考えられます。

(4) マーケティング

前項のメルマガだけでなく、広告のクリエイティブ制作や、SNSの投稿画像や文章、記事の制作など、マーケティングでのクリエイティブ領域においても、ChatGPTなどのAIの活用が今後進むと考えられます。

代表的な例が、Googleが発表した「Product Studio」でしょう。

これは広告向けのクリエイティブをAIによってアシストするツールで、文章・画像・動画など、様々なクリエイティブをAIを活用して作ることができます。

■ Your marketing, multiplied by Google AI (YouTube)

こうしたツールを活用することで、マーケティングのクリエイティブ制作を効率化することが可能となるでしょう。

3. ChatGPTをECサイトで活用する際の注意点

このように、様々な領域で業務の効率化が見込めるChatGPTですが、利用にあたって注意しないといけないポイントがいくつかあります。

(1) 想定外の挙動への対応

ChatGPTは、ユーザーの質問に対して柔軟な回答を行えますが、そのいっぽうで回答が安定しなかったり、想定外の動きをしてしまう場合があります。

最も有名なものが「ハルシネーション」と呼ばれる問題です。

これはAIが誤った知識や論理を使って回答してしまう現象で、ユーザーに誤情報を与えてしまうリスクがあります。

ハルシネーションは事前にChatGPTに正しい知識を与えておくことで減らせますが、想定外の質問があった場合など、防ぎきれないリスクが残ります。

また、想定外の質問や指示をあえて行うことで本来の挙動と異なる動きをさせる「プロンプトインジェクション」と呼ばれる問題もあります。

ChatGPTを活用したサービスには、こうしたリスクへの対応を行っているものもあるため、利用前に質問してみるとよいでしょう。

(2) データの安全性

ChatGPTは、ユーザーの質問内容を収集し、学習を行っています。つまり、ユーザーが入力した個人情報などを学習し、他のユーザーに表示してしまうリスクがあります。

そのため、ChatGPTに顧客の個人情報や社内の機密情報を入力するのは控えたほうが安全です。また、入力内容をChatGPTに学習させないように設定することも可能です。

【設定方法】
1.画面左左下の画面から「Settings&Beta」をクリック

2.「Data controls」の項目にある「Chat history & training」をオフにする

ただし、学習を拒否した場合は利用できる機能が制限されるため注意してください。

【制限される機能】

  • チャット履歴の保存
  • Plugin、Code Interpriterなどの拡張機能の利用

ChatGPTを利用した外部サービスでは、入力内容を学習させないようにしていることがほとんどです。また開発元のOpenAIも、データ学習をさせない法人向けのChatGPTのリリースを予定しています。これらのサービスをなるべく利用したほうが安心です。

参考)ChatGPTに“シークレットモード”機能追加 企業向けプランも計画中(ITmedia)

(3)著作権の問題

ChatGPTは、ウェブサイトや書籍・論文などの膨大なテキストから学習することで、自然な会話を実現しています。しかし、こうした学習元データの著作権の扱いについて世界で問題となっています。

アメリカでは著作物を学習データとして無断利用されたとして、複数の集団訴訟が起きているほか、欧州では規制の動きも進んでいます。

日本の著作権法では、AIの学習データとして著作物を使うことは適法とされていますが、たとえばChatGPTに指示して特定の作品をを模倣したものを作るといった行為は著作権違反となる場合があります。

参考)AIと著作権の関係等について(文化庁著作権課)

ECの運用でこれらの問題がリスクとなる可能性は低いですが、記事制作などを行う場合などは注意するようにしましょう。

また、これらの法整備や規制については、今後変わっていく可能性があります。最新の情報を必ずチェックするようにしましょう。

4. まとめ

ChatGPTなどのAIは「生成AI(Generative AI)」とも呼ばれます。要望に応じて、文章や画像、動画といった様々なものを「生成」することができるからです。

業務効率を劇的に変える可能性がある一方で、技術的にも法的にも、まだまだ未成熟な部分が多いのもまた事実。重要な意思判断など、すべてをAI任せにするには多くのリスクがあります。

簡単な文章や画像の作成といったリスクの低い業務から導入し、徐々に業務全体に浸透させていくようにしましょう。


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