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vol.03 INTERVIEW

今をトキメク輝く女性たち

アフリカ女性の笑顔のように。

1981年生まれ。カリフォルニア州立大学を卒業後、製薬会社に勤務。2011年、NGOボランティアとしてアフリカへ渡る。2012年に帰国し、アフリカのバラを直輸入販売する「アフリカの花屋」を起業。

  1. [職業] アフリカの花屋
  2. 萩生田愛 MEGUMI HAGIUDA

「アフリカの女性はたくましく、美しい。どんな過酷な環境でもゲラゲラ笑い飛ばし、与えられた命に感謝して生きている。バラを見ていると彼女らを思い出すんです」。萩生田愛(33)さんは、アフリカから届いたバラを胸に抱きながら、出会いを語ってくれました。

ナイロビで出会った運命のバラ。

萩生田さんとバラとの出逢いは、2011年に訪れたアフリカでのこと。国際協力に関わるNGOの一員として、半年間、ケニアで学校建設のボランティアに携わっていました。ある休日、ナイロビの街角で小さな花屋を発見。黄色と赤のグラデーションが美しい大輪の花に引き寄せられ、花売りに尋ねます。「この花は何?」「バラだよ。日本にはないの?」。そこではじめて萩生田さんはケニアがバラの輸出大国であることを知るのです。10本200円程。茎が太く、2週間経っても枯れないバラは、以来、萩生田さんのエネルギーの源になりました。

私にできる支援とは?

学生時代からアフリカの貧困問題に関心が強かった萩生田さん。「明日食べるものもない家族、学校に行けない子どもたち。それを改善しようとする国際社会。支援とは何か。その答えを、自分で確かめたかった」。大手製薬会社で海外出張などもこなしグローバルに活躍していた萩生田さんが次のステップとして舵を切ったのがNGOへの参加。しかし、半年間のボランティア生活で見えてきたものは、支援慣れした貧困層の人たちでした。「学校も建ててもらえるし、お金ももらえる。すべてが受身。支援ってそれでいいの?と葛藤しました。親に職がないことが問題。そこに私なりのアプローチがあると感じたんです」。

アフリカの花屋として。

アフリカのバラを輸入すれば、バラのマーケットが広がる。アフリカが「バラの国」だと認識されれば、バラ農園の観光ツアーも盛り上がる。結果、アフリカの雇用に貢献できる。運命のバラは、萩生田さんに次なるビジネスイメージを膨らませました。帰国後、2012年にショッピングサイト「アフリカの花屋」をオープン。バラを通して日本の客と、アフリカのバラ農園の女性たちの心をつなぐことが萩生田さんのミッションとなったのです。「ケニアには一夫多妻制の文化が残り、男性が出稼ぎに行ったまま、仕送りが途絶えることも多く、シングルマザーが多いとのこと。そんな環境下でも、女性は働きもので明るいんですよ。」彼女らが育てたバラの美しさと、エネルギーを伝えたい。アフリカのバラを飾る。それは、遠い国の女性たちとのエール交換かもしれない。

(聞き手・文/村上美香)