ウーマン スマイル カンパニー senshukai

vol.02 INTERVIEW

今をトキメク輝く女性たち

気がめぐり、笑顔がめぐる。

1971年生まれ。有限会社ビィ・マインド 代表取締役。「自分のために美しく」を掲げた、ママと赤ちゃんの毎日をハッピーにする“産後ケア”専門のセラピスト。三人の子ども(小学5年の男児、4年の双子女児)の身体と心の成長に向き合いながら、女性の一生をハッピーにするプロジェクトを展開している。

  1. [職業] 中医薬膳指導士
  2. 安藤智子 SATOKO ANDO

子育てとシゴトの両立は当たりまえの時代。「産後のママをリアルに感じてほしい」と、間宮美穂さんにお誘いを受けたのは、カリスマ助産師を講師に招いての「子育てセミナー」。そこは、60組を超える新米ママと赤ちゃんの元気なエネルギーに満ちていました。

産後ママを、ママが支える。

「春から職場復帰する人は?」「秋からの復帰は?」という質問に、会場に集まった大勢のママが手を挙げます。講師は「今、不安な時期でしょうね」と先輩ママとして通ってきた道を振り返りながら、新米ママの気持ちに寄り添ったアドバイスを行い、和やかにセミナーが進みます。このセミナーを企画し、裏で支えるのが間宮さんの経営する会社ビィ・マインド。「自分のために美しく」と、出産後のママに骨盤トリートメントやベビーマッサージをする“産後ケア”プログラムを開発。産院と連携して施術を行っています。また、産後のママを対象にしたセミナーやイベントも企画運営しています。

病院+エステ。そこに私のできることがある。

間宮さんは、20歳で看護師として働き始めました。20代半ばのある時、美容師からエステティシャンに転身したことで有名な美容研究家の生き方に感銘を受けます。そこで「看護師としての経験にエステの技術をプラスすれば、患者さんの心と身体のケアができるのでは?」と考えるように。「当時、働いていた病棟にいらっしゃった末期がんの患者さんに、マッサージをして差し上げると本当に安らいだ顔をされ『ありがとう、触ってくれるだけで気持ちいいのよ。ほんとありがとう』と言われ、私が目指す道はこれかなと思うようになりました」。エステの専門学校に通い技術を身につけた間宮さんは、29才で独立。産婦人科の病院を中心にエステやアロマトリートメントを広げていきました。一人目の子どもを授かったのも同じ頃。間宮さんは目まぐるしかった当時を振り返り、「子育ては一生もの。頑張り過ぎないように、長続きできることをやればいい」と教えてくれます。

関西からハッピーな子育ての輪を。

間宮さんが“産後ケア”に注目したのは、二人目に双子を産んだ経験から。「長男の時とは比べ物にならないほど、双子の出産後は辛かった。長男の時は苦もなく出ていた母乳が、双子の時はほとんど出ない。その事に対して母親失格ではないかと、育児ノイローゼ気味になったり、産後2週間でインフルエンザにかかったり、寝れない、慣れない双子育児に心身がダウンしていました。そのこともあり、「もっとも辛い時期でもある産後1~2か月に特化したケアがあれば、ママは気軽に『楽しみになる育児』ができるのに」。そんな思いから産院の先生たちと手を組んで“産後ケア”の仕組みを作ってきました。「日本はまだ産後ケアが十分浸透していません。子どもの虐待や育児放棄のニュースも多いでしょ?産後のママの声を聞きながら、ママが幸せになれる社会を創りたい。関西からハッピーな子育ての輪を広げたいんです」。そんな間宮さんをはじめとする働くママたちのチャレンジで、少しずつ、やさしい輪が広がっています。

(聞き手・文/村上美香)